概要
……愛してる……愛してる……愛してる……愛してる……愛してる……愛して
ある雨の日。会社の前で折りたたみ傘を探して鞄の中を漁っていると、聞き慣れた声がした。
「おにいさん、こんばんは。お仕事、いま終わったんですか?」
黒い傘をさした少女がそこにはいた。
特徴的な切れ長の目で此方を見つめる。
垢抜けた整った顔立ちと、少しあどけなさが残る雰囲気。
彼女の瞳には不思議と惹きつけられる何かがあった。
長い黒髪。雨に濡れた毛先を揺らし、彼女は目の前まで歩いてくる。
名前は、椎名心珠。
俺の姉の娘。つまりは姪という存在だ。
彼女は首を傾げて、にこりと微笑む。
「――心珠の傘に入って行きますか?」
俺は彼女のその言葉に甘える事にした。
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《人物紹介》
【ヒロイン】
椎名 心珠 (しいな しんじゅ)
中学2年
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