第10話-迷宮入り

「よし、だいぶ体が覚えてきたみたいだな」


「これで訓練終了だな。お疲れさん」


「えっ?」


「まぁまぁそういうなよ。お前はこの訓練を耐え抜いたんだ。自慢出来るぞ」


「でも...」


「別れは寂しいが、これが規則なもんでな」


「でも、僕はライルズさんと一緒がいいです!」


「ガハハハッ!!俺もいい弟子を持ったもんだ」



「最後に「魔法」を教えてやろう」


「魔法ですか?」


「あぁ、別次元の力を引き出す超能力のことだ」


「よく見ておけよ。敵や味方の技術は見て盗め」


«我、剣聖は理を切除し世界に光を与える者となれ!<ライトニング・キャッスル>»


ライルズが魔法を発動すると、世界が光に包まれた。


「これが魔法だ。お前にはこのスクロールとやらを渡す」


ライルズから渡されたものは、光り輝く紙と漆黒に染まる短剣だった。


「これは、我流剣術のスクロール、そしてこれは鍵だ」


「鍵?」


鑑定

――――――――――――――――――――

『我流剣術』

・自分独自の剣術を生み出せる。剣術はその者のイメージで完成する

『鍵となる剣』

・使用しますか?

YES/NO/保留

――――――――――――――――――――


「なっ!」


今まで、鑑定のウィンドウに選択肢がなかったぞ。


「我流剣術の使用」


≪我流剣術を習得しました≫


まず、我流剣術を習得したほうがいいな。厄介ごとは後回しだ。


≪イメージを選択してください≫


イメージか。カッコいいのがいいな、単純なる剣術か?


≪我流剣術:無隆流剣術を習得しました≫


どうだ、全てを無に変える剣術だ。


さて、次は


『鍵となる剣』

・使用しますか?

YES/はい/使用する


使用するしかないじゃねぇか。


≪神により、使用されました≫


「はっ?」


「はぁぁ!?」


≪ワープゲートを接続します≫


≪佐藤カケルの生体反応を感知、生体データから引き出した情報を基に難易度を調節、決定しました≫


≪難易度:ラグナロク≫

≪あなた様の御健闘をお祈りします≫



「うっ、うう...」


「ここはどこだ?」


≪信じがたい功績!『神々の戦争の立役者』を獲得しました≫


≪称号効果により原初ユニークスキル:『忘れ去られた大賢者』を獲得しました≫


「なんだ、この声」


≪はい、この声は『忘れ去られた大賢者』を通じてあなた様の脳内に話しかけているのです≫


「それより、ここは?」


俺は確信した、かの有名な「転スラ」というアニメにある、あのスキルだろうとな。

だから使い方は大体わかるんだ!


≪ここは「神々の戦争」が起きたラグナロクを基に作られた迷宮です。簡単に言えばあなたを試すための場所です≫


「まじかよ。俺また戦わないといけないの?」


≪はい、そういう事になりますね。頑張ってください≫





どこにも、戦わないといけないカケルだった...

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異世界飯~ラノベオタクの俺が異世界でのんびり飯を作って食べる件~ 気ままな小説家 @akiton315

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