ばかみたい。

ばかみたい。

結局君は

私の気持ちなんて

知らないでしょ？

べつに知ってもらう気もないし

知られたくもないし。

でもやっぱりさ

見て欲しいってくらいは

思うじゃん。

認知して欲しいってくらいは

思うじゃん。

女子に興味のない

君のことだから

そんなこと望むなんて

周りが見えてない証拠だけど。

私のことなんて

目に入ってないはずなのに

小さな仕草だけで

ドキッてさせるし。

低くなった声とか

日に焼けた肌とか

なんかもうばかみたい。

これ以上好きにさせられたら

もう戻れない。

振り向いてくれるわけないって

分かってるのに

やっぱり戻れない。

私は悪くないもん

君が悪いんじゃん。

押しつけがましいかな。

嫌なところなんて

どこにもないし

よくある思わせぶりとか

全くないし。

これからずっと

好きでいても

たぶん一生振り向かない。

分かってるのに

勝手に見て

勝手にドキドキして

ばかみたい。

好きなのやめたいのに

他の人に渡したいのに

気持ちなんか

コントロールできない。

アプローチなんてできなくて

みんなみたいに可愛くないし

君の視界——

いや、何にも入らない。

頭もよくないし

運動もできないし

自慢できることなんて

なんにもない。

それでも君の隣に

立ってみたいなんて

それこそばかみたい。

私にとって

“君”の対象は君だけど

君にとっての“君”は

一体だれなんだろうね。

私じゃないって

分かってても

それでもドキドキしちゃうの

ばかみたい。

好きだからしょうがないとか

やっぱり極論だし。

でも諦めようなんて

そんなこと言えないし。

勝手に悩んで

勝手にドキドキして

ほんとばかみたい。

好かれてることくらい

ちょっとは誇りに

思ってよ。

もうやめたほうがいいって

分かってるけど

それでも好きなの。

きっとずっと好きなの。

だからお願い

私が君を好きでいることだけは

忘れないで。

ね、

ここまで長く話したけど、

最後に言わせて。

……ばか。