第7話フィーリング

あれから数ヶ月が過ぎ、刑務所の生活にも慣れた。

幸い、空牙の生きており【安心】してる。

香奈さんからの手紙が来るまですごく【不安】だった。

最近では空牙がから手紙が来る。

それを見る度に僕は涙を流し、【後悔】をする。

この一年で色々な感情を手に入れた。

喜怒哀楽とはよく言ったものだ。

人間の持つもので一番怖いのは感情だと思った。

喜びが過ぎれば【幸福】になり…

怒りが過ぎれば【憎しみ】が生まれ…

哀しみが過ぎれば【絶望】に変わり…

楽しいが過ぎれば【欲望】が出てくる…

まだ人として未完成だった昔の僕はこの事が起こらないために記憶と感情を消したんだと思う。

だが、今はわかる。

消してはいけない。

また同じ事が起こらないように。

空牙を刺してしまった事実は変えられない。

その事実から逃げず、この【罪悪感】を受け止めなければならない。

この歪んだ世界から逃げてはいけない。

僕はもう一人ではない。

香奈さんや空牙がついている。

一週間おきに二人から手紙が来る。

それは唯一【楽しみ】で、僕に【希望】を与えてくれる。

僕は二人から貰った感情のお陰で白黒だった世界に色がついた。

とりあえず、出所したら二人に謝ろう。

二人には【感謝】してる。

この付き合いを消したくない。

今はその事しか考えられない。

早く二人に会いたい。

早く色のついた世界に飛び出したい。

早く二人に…

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ロストフィーリングス @mki

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