「ねえ今日、久しぶりにタピる？」

「あはは。タピオカか、懐かしいな。今でも売ってる店ってあるの？」

「それが昨日、偶然見つけちゃってさ。お客さんは全然いなかったけど」

「よくふたりで行列に並んだよね」

「そうそう。くっだらない話しながら」

「今だから言うんだけど。私、タピオカってあんまり好きじゃなかったんだ」

「実はあたしも。なんかまわりで流行ってるから、とりあえず好きって言っとこうかな、みたいな？」

「もしかして私たち、好きでもないものにお金と時間を無駄遣いしてた？」

「そうかも。じゃあ、タピるのやめとく？」

「ううん。せっかくだから行こうよ。別に好きじゃないけど、私タピオカにはすっごく感謝してるんだ」

「あたしもだよ。だってタピオカのおかげで、あたしたち友達になれたんだもん」

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい