第69話 ループする想い


 もっと勉強しておけばよかった。

 大人になった俺は後悔していた。


 勉強なんて、いったい何の役に立つのだろう。俺はそう思って、宿題もせずに毎日遊んでばかりだった。大人になって、知らないことが、どれだけ自分を不利にするかを知った。知った時には、すべてがもう遅かった。


 俺の子どもには、こんな苦労をさせたくない。幼い頃からちゃんと塾に通わせて、しっかりと勉強させよう。



 もっと遊んでおけばよかった。

 大人になった僕は後悔していた。


 幼い頃から親の言うまま塾へと通い、勉強ばかりの毎日だった。遊ぶ時間なんて少しもなかったから、大人になっても何をして遊んでいいかわからない。会社でも話があわず、つまらない奴だと言われている。


 僕の子どもには、こんな苦労をさせたくない。幼い頃は自由に遊ばせて、宿題なんてやらなくたって怒ったりしないんだ。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る