あとがき、あるいはお礼にかえて。

あとがき

 長いお話、最後までお付き合いいただきどうもありがとうございます。


 この作品は第一回カクヨムの小説コンテストに応募したもので、みなさんの応援のお陰でなんとか一次通過を果たすことが出来ました。残念ながら受賞はなりませんでしたが、このようにたくさんのレビュー、星をいただき、本当に嬉しかったです。


 なんとなくまた小説でも書いてみようと思い始めたのが、去年の年末のことだったでしょうか。その後偶然新しい小説投稿サイトがオープンすると聞いて、これはチャレンジせねば、と思い至りました。

 どこからかWeb上ではファンタジー一強という噂を聞きつけ、なんとかファンタジー色の強いプロットを、と考え始めたのが二月も終わりのことでした。


 起伏のないストーリー展開からも察せられることとは思いますが、普段はだらだらと描写を書き連ねた日常ものばかり書いております。そこになんとか娯楽性を付与しようともがきながら書き始めたものの、途中なかなか迷走しました。小説描くのも難しいですね、十万文字の長編となると、特にそう感じました。


 プロットは中2の理科のテストの裏に書いた、瓶詰めの人魚の落書きから膨らましました(当時瓶やグラスの中に入った女の子を描くのにはまっておったのです)。子供の頃考えていたお話では、瓶詰めの人魚を海で拾い持ち帰った少年が、彼女を海に再び放すまでの一晩を描いた短編となっておったこの瓶の中の人魚。イメージとしては人魚に一目惚れ、恋をして彼女を持ち帰った少年が、彼女を愛するにいたり、愛する人に自由を付与するまでの物語、という流れだったと思います。(最後まで書ききってないからあれですけど)

 それを書き直すにあたって、カクヨムの利用層のボリュームゾーンを二十代としぼり、主人公の年齢設定もそのあたりに変更してみました。しかしやはり十万文字に膨らますには内容が薄すぎた、あるいは人魚の設定をもう少し煮詰めるべきだったか、などと考えたりもします。


 十万字、けっこう辛かったようなあっという間だったような。あまりに長く細切れに話を紡いだので、自分でも過不足なく描写できたのか謎な部分があります。もっと構成に力をいれるべきだったかな、と反省中。


 それでもこのように、思っていたよりも多くの方々の目に触れる作品となったのは、私にとって大いなる喜びとなりました。最後までお付き合い下さいた皆々様にはあらためて御礼を申し上げます。

 小説を公開するのは初めてのことで、本当に読んでもらえるのだろうかとどきどきしていましたが、一次まで通過することができて嬉しかったです、励みになりました。正直作品よりも素敵なレビューがいくつもあって、なんだかこの小説のために素晴らしい額縁を作っていただいた気分です!ほんとうに、どれも素敵なことばかり書いてあって、書き手が集まるサイトというのも良いものだなぁとしみじみ思いました。

 レビューをつけずに星だけ頂いた方、評価はせずとも閲覧していただいた方々にも、同じように感謝しております。ネットの膨大な海の中で、拙作を見つけていただき本当にありがとうございました。この作品がなにかしらの余韻を残せたならそれはもう、作者としてこれ以上嬉しいことはありません。


 今なんとなくスランプ中ですけども。いただいたレビューをみているとなんだか元気が出てきてまた頑張ろうという気持ちになるのです。みなさまともまたどこかでお会い出来るよう、これからも励みたいと思います。応援まことにありがとうございました。

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瓶の中の人魚 阿瀬みち @azemichi

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