G‐TANK!(ゴーストタンク)‐祖父が戦車でやって来る‐

作者 鳥羽輝人

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★★★ Excellent!!!

主人公の宮坂由機は、みんなのために無理をする「良い子」だ。
周囲の期待と両親の無理解。努力してみんなに優しく気を遣うほど、癒せない疲労と孤独感が増していく。
そこへ現れる自分とは何もかも正反対な転校生、楓に苛立ち、やがてその飾らない態度に、由機は薄れかけていた祖父の思い出を重ね合わせるようになる。
一方、世界各地で同時に起こる奇怪な現象。ファンタジーと呼ぶにはあまりに鉄臭い、第二次大戦の戦車の亡霊達。
物語の視点は大戦末期の満州、現代ロシア、そして日本へ。映画のような場面の切り替わり、群像劇は徐々に緊迫を帯びながら進行していく。
素晴らしい文章。
1995年。タイ米、地下鉄サリン事件、阪神大震災、ウィンドウズ95。あの近くて遠い時代が筆者によって巧みに切り取られて甦る。
何気ない食べ物の描写が食欲をそそる。
これは読まなければ勿体無い。

★★ Very Good!!

知っていると、ニヤリと出来るいろいろな要素が詰まっています。
ППШ(PPSh)とか大好きです。

もちろんそんなとこだけではなく、転校生のキャラは気になる所。そして怪奇事件とのつながりはどうなるのか。今後が楽しみです。

昭和軍刀。錆びたチハ。なかなか盛り上がってきました。

★★★ Excellent!!!

名作の一言で足る小説はそう多くない。だいたいの作品は言葉をいくつか見繕って飾らなくてはいけない。
G-TANKは名作、これで足りる。
本作がこの新しい場所で多くの方の目にとまることを祈ってやまない。(個人的にはある投稿サイトの作品中ベスト10に入る作品だと思っている)

......ネタバレはしてないけど一言以上になっちゃってますね。