第十九話『逢魔時(おうまがとき)の開戦(中編)』

 時計の針が午後四時を指す頃、茨城県南西部は観測史上例を見ないほどの豪雨に見舞われていた。

 午前十一時の降り始めから午後三時までの降水量は四〇〇ミリを超え、霞ヶ浦に注ぐ桜川さくらがわ花室川はなむろがわは午後二時二〇分の時点で特別警戒水位に達し、氾濫の危険が迫っていた。(『特別警戒水位』……二〇〇六年まで使われていた呼称。現在では『避難判断水位』と称する)

 落雷により阿見町あみまち牛久市うしくしの大部分と土浦市つちうらし南部で停電が発生していることも手伝って、駐屯地司令から県庁へという異例の形で行われた住民避難の申し出に対し災害派遣要請という返答が出されるまで、時間はかからなかった。

 一月に発生した阪神・淡路大震災では災害派遣要請の遅れが批判を招いたからか、その判断は思いの外、迅速だった。

君原きみはら小学校前の第五班より入電あり。はなわ地区の住民避難が完了したとのことです」

「よし。第四班と連携し速やかに道路を封鎖、続いて県道三四号の警戒に当たるよう伝えろ。その後は別命あるまで現地で待機だ」

 土浦駐屯地本部庁舎一階の会議室に設けられた災害対策本部では現場及び警察・消防からの連絡と司令部からの命令が飛び交い、駐屯地始まって以来の慌ただしさだった。

 現場からの連絡を確認した司令部勤務班員が長机の上に広げた縮尺五千分の一の地図にマーカーで印をつけ、既に封鎖が完了した道路と線でつなぐ。

 昏睡状態の住民が発見された現場の大部分が線の中に納まったことを確認し、駐屯地司令の米山よねやまはそっと額の汗を拭った。

 今回の事態にただならぬものを感じていた米山にとって、小三坂こみさかがもたらした機十郎からの伝言が背中を押す形になった。

 無論、死んだはずの人間が若返った姿で生き返るなど今でも信じられないが、電話の主が自分と当人しか知り得ない事実を知っていた以上、別人とは思えなかった。

 姿を消した戦車及び火砲が駐屯地の外を徘徊している可能性にも当初は半信半疑であったが、今ではそれを確実視している。

 住民の避難誘導と道路封鎖に派遣した複数の部隊からもたらされた報告――道路に刻まれた履帯キャタピラあと

 誰もが「まさか」と思っていたことが、物的証拠として提示されたのだった。

 昨日から今日の午前中まで行われていた捜索作業で見つからなかったものが、何故このタイミングで見つかったのかは分からない。否、それを言うならば、エンジンも駆動系も死んでいるはずの戦車がどうやって駐屯地を抜け出したというのか……。

 米山は小さく頭を振り、余計な疑問を遠ざけた。そんなことは、全てが終わってから考えればいい。

 現在、やるべきことは二つ。道路を封鎖し、周辺市街に潜伏する戦車と火砲を封じ込めること。そして住民を一刻も早く警戒線の外へと遠ざけ、万が一の事態に備えること。

 ふと窓の外に目を移すと、衰えを知らぬ雷雨に加え、濃霧が街を覆い始めているのが分かった。

 五里霧中ごりむちゅう――現在の状況と自らの行く末をたとえるのに、これほど相応しい言葉はないように思えた。

 戦車との遭遇に備え、道路封鎖に向かった部隊には携行式の八四ミリ無反動砲を持たせるよう指示を出している。この事実が発覚すれば、現在の職を追われるのは間違いない。

 装備紛失の件で出世の道は絶たれたも同然だ。それだけに、もはや後はないという覚悟が生まれていた――。


 左腕のデジタル時計が午後四時一〇分を示した。

 国道六号線から国道四〇八号線を経由して牛久市に入り、県道三四号線を北上。由機が自転車で藤代駅前を出発してから四時間近くが経過していた。

 激しい雷雨の中、冠水した道路を自転車で走ることは想像以上の困難を伴った。足首から先は既に水浸しで、ペダルを漕ぐ度に靴から雨水が溢れ出す。

 疲労と空腹、筋肉痛に耐えながら一心不乱にペダルを漕ぐ由機の視界に飛び込んできたものは、ブロンズ製の巨大な仏像だった。

 上半身が霧で覆われ腰から下のみを見せるのは、全高一二〇メートルの牛久阿弥陀大沸うしくあみだだいぶつ

 牛久市と阿見町の境にあるこの大仏が見えたことは、目的地である土浦駐屯地が近いことを示している。

 由機は自転車を止めると静かに手を合わせて大仏を拝み、機十郎と楓の無事を願った。


「止まってください!」

 県道を進む由機を呼び止めたのは、オリーブドラブのセパレート型雨具を身に着けた自衛隊員だった。

 由機がその場で停止すると、声をかけた隊員が駆けつけてくる。

「この先は立ち入り禁止です、すぐに戻ってください。洪水の危険があります!」

 まだ若い隊員の必死な表情に一瞬、気圧されたが、由機は呼吸を整えて姿勢を正した。

「お忙しいところ恐れ入ります。私は、宮坂由機と申します。私の祖父……宮坂機十郎と従姉妹の楓が土浦駐屯地にお邪魔しているはずです。どうか、二人と連絡を取ることはできませんか」

 両手を揃えて深々と頭を下げる少女を前に戸惑いを見せた隊員だったが、やがて由機の発した名前にハッとした。

「……! 宮坂……機十郎さんですか? 失礼しました、自分は武器教導隊所属の槙野和隆まきの かずたか陸士長です。宮坂さんとその、お孫さん……? 失礼しました。宮坂さんと楓さんでしたら、今から三時間ほど前に上司と自分とで土浦駅までお迎えに上がりましたが」

 隊員――槙野の口から発せられた予想外の言葉に、由機の顔が明るくなる。

「ほ……本当ですか! それじゃ、二人は今、どこに?」

「……それは分かりません。お二人を駐屯地までお連れする時に停電と交通事故が起こったんです。自分はお二人と警察到着まで事故現場にいたんですが、宮坂さんはその後『調べたいことがある』と言って、楓さんを連れてどこかに行ってしまいました」

 槙野がためらいがちに答えると、バリケードの内側にいる隊員が駆け寄って来た。

「どうしたんだ、槙野。そちらのお嬢さんは?」

 二人の下へやって来たのは槙野の上官である小三坂だった。

「班長。宮坂さんのお孫さんです。宮坂さん達を探しに来たと」

「……何?」

 驚いて自分を見る小三坂に対し、由機は丁重に礼をした。

「初めまして。宮坂由機と申します。先ほどは、祖父達がお世話になりました」

「いえ……自分は何も。挨拶が遅れました、自分は武器教導隊所属の小三坂篤こみさか あつし2等陸曹です」

 小三坂は挙手敬礼で由機の礼に応えた。

「ご存知かもしれませんが、この近辺は洪水の危険があります。住民の方には向こうの小学校へ避難いただいてますので――」

「祖父は……何か言ってませんでしたか?」

 由機は小三坂の言葉を遮り、じっとその目を見据えた。

「何か……とは?」

 小三坂が落ち着き払った様子で由機の視線を受け止める。

「駐屯地から姿を消した戦車と火砲です。それらが、街のどこかにいると言っていたのではないですか?」

「班長……」

 思わず声を発した槙野を小三坂が手で制する。

「……確かに、宮坂中尉はそのようなことを仰っていました。もしかすると、あの人はそれらを無力化する方法を知っているのかも知れません。ですが、由機さん。あなたはどうです?」

 しばしの沈黙の後――。

「自分が何かできるなんて思っていません。ですが、もし祖父が戦うつもりなら……私の持っている刀が必要になるかも知れません」

 由機はそう言って、肩にかけた刀袋を手で示した。

 小三坂が口を開こうとしたその時、バリケードの内側から声をかける者があった。

「班長! 来てください!」

「どうした?」

 小三坂は、声をかけた部下が身を寄せる車両へと駆け寄った。

「第三班より入電あり。警戒線の内側に入った子供がいると。捜索に出た隊員が、途中で見失ってしまったそうで……!」

「何だと?」

 小三坂の脳裏に「放っておけば、必ず死者が出る」という機十郎の言葉が蘇る。

「各班は警戒線を維持する為に、これ以上の人員を割けないそうです」

「それで、ウチにというわけか……!」

 小三坂は額に手を当てて唸った。警戒線の維持をしなければならないのは、我が方も同じである。

「私が行きます」

「待て、そう簡単に――」

 小三坂がそう言いながら振り返った先にいたのは――由機だった。

「小三坂さん達はここを動くわけにいかないんですね。でしたら、私がその子を探しに行きます」

 小三坂は由機の瞳を前に、息を飲んだ。目の前の少女は三時間前、自分達に指示を与えた、あの男と同じ目をしていた――。


 小三坂から手渡された、ラミネート加工済みの地図を手にしながら、由機は住宅地を巡回していた。

 太陽が隠れ、激しい雨が大地を打つ。街路灯は一つとしてその用を足さず、夏の夕方とは思えない暗さだ。時折轟く雷鳴は、街全体が悲鳴を上げているかのように思えた。

晴之はるゆき君! どこにいるの!」

 声を張り上げて名前を呼ぶ由機の耳に、トランシーバーからの音声が入る。

「由機さん、こちら槙野。二丁目の捜索が終了、続いて三丁目の捜索に入る。送れ」

「槙野さん、こちら由機。現在、四丁目を捜索中です……送れ」

 慣れない通信用語を使って由機は応答した。

「由機さん、こちら槙野。引き続き四丁目の捜索を続けられたし。終わり」

 槙野との通信が切れ、由機は再び行方不明の少年の名を呼んだ。

「晴之君! お願いだから出てきて! ご家族が心配してるわ!」

 しかし、その声に反応する者はいない。由機が小さく肩を落とし、再び歩き出そうと足を動かしかけると――。

「…………!」

 視界の隅に、動く物が見えた。

 ――あれは……犬?

 一頭のシェパードが水しぶきを上げながら、道路を走ってゆくのが見えた。

 シェパードの走っていった先に由機も向かおうとしたその時、少年の叫び声が聞こえた。

「レオン! 待てよ、レオン!」

 犬を追って飛び出してきたのは小学校中学年と思しき、長袖のTシャツにハーフパンツを身に着けた少年。間違いない、行方不明になっていた少年だ。

「晴之君!」

 由機に名前を呼ばれ、少年――水瀬晴之みなせ はるゆきはビクッと身体を震わせ、その場に立ち止まった。

「晴之君ね。待ってて、今そこへ行くから」

 由機は冠水した道路に足を取られそうになりながら、晴之の下へ駆け寄った。髪も服もずぶ濡れになっているが、顔立ちの整った愛らしい少年だった。

「こんにちは。ここだと濡れちゃうわ。そこの屋根の下に行きましょう」

 由機は優しく微笑むと不安な表情を浮かべる晴之の手を取り、灯りの消えた商店の軒先へと移動した。

「お姉ちゃん……誰?」

 晴之が不安に満ちた声を発すると、由機はハンカチを取り出し雨に濡れた晴之の髪を拭いた。

「私は宮坂由機。自衛隊の人と一緒に、あなたを探しに来たの」

 少年は口を開いて何か言おうとしたが、そのまま俯いてしまった。

「さっきのワンちゃんは、あなたのペットなのね?」

 少年が無言で頷くと、由機は膝を着いて少年と目線を合わせた。

「あの子は私が連れて来るから、あなたは避難して。ここは危ないわ」

 少年は大きくかぶりを振った。

「駄目だよ。レオンは僕以外の言うことを聞かないから……お姉ちゃんが呼んでも来ないよ。僕が一緒にいないと、駄目なんだ」

 晴之は拳を固く握り締めながら反論した。

「じゃあ、どうして逃げ出しちゃったの?」

「……う……ッ!」

「ご、ごめんね。きっと……レオンも不安なんだよね」

 晴之が涙ぐんだのが分かり、由機は慌てて言葉を付け加えた。

「うん……きっと、怖くなって家に帰りたくなったんだと思う。レオンは大きいけど、怖がりだから」

 由機は優しく微笑みながら頷いた。

「あなたのおうちはこの近くなの?」

「うん、三丁目に家があるんだけど。すぐ近くだよ」

 由機は笑顔でトランシーバーを手に取った。これで三丁目を捜索している槙野と合流し、少年とその愛犬を避難させることができる。

「分かったわ。少しだけ待っててね、三丁目に自衛隊のお兄さんがいるから。一緒にレオンを探してもらいましょう」

「ありがとう、お姉ちゃん!」

 泣きそうだった晴之の顔が、ようやく明るさを取り戻した。

「……槙野さん、こちら由機。四丁目で晴之君を発見しました。これから三丁目に向かいます……送れ」

 通信を試みた由機だったが、応答はなかった。

「どうしたの?」

「何かしら、トランシーバーが……もしもし?」

 由機は再び通信を試みたが、「ブツン」と何かが切れるような音が一度したかと思うと、電源ランプが消えてしまった。その後、電源スイッチを入れ直しても電源が入る様子はなかった。

「お姉ちゃん……」

「大丈夫。一緒に、レオンを探しに行きましょう」

 由機は自身の不安を振り払うように、精一杯の笑顔を見せた。

「うん!」

 晴之が笑顔で応えると、由機は力強く頷いてから刀袋を下ろし、合羽を脱いだ。

「お姉ちゃん?」

「……あんまり雨に濡れると、風邪をひいちゃうわ。ちょっと大きいけど我慢してね」

 そう言って、自身の着ていた合羽を晴之に着せる。

「えっ……でも、お姉ちゃんは?」

「私は大丈夫。こう見えても、体力には自信があるの」

 晴之はしばし由機の笑顔に見惚れていたが、やがて頬を赤らめて俯き、小さな声で「ありがとう……」と言った。


「レオン!」

 玄関の前で不安げに佇んでいたシェパード――レオンは飼い主の姿を認めると、尻尾を振りながら駆け寄ってきた。

 晴之はレオンの大きな身体を受け止め、両腕でしっかりと抱き締めた。

「レオン、ここは危ないんだって。一緒に避難しよう。もうはぐれちゃ駄目だからな」

 雨に濡れた背中を撫でながら優しく言い聞かせると、レオンは小さく吠えた。

「よかったね、晴之君。早くここから避難しましょう」

「うん……! お姉ちゃん、本当に……本当に、ありがとう!」

 笑顔で頷く由機だったが、内心は連絡の取れなくなった槙野のことが気がかりだった。

「レオン。今度はもう、離れちゃ駄目だよ」

 由機に頭を撫でられ、レオンは心地良さそうに目を閉じて身を任せた。

「レオンも、お姉ちゃんを気に入ったみたい」

「本当? 嬉しいなぁ。それじゃ、もうここから離れましょう」


 由機達が家を離れ、その先にある二車線道路に出た時のことだった。

「レオン、どうした?」

 レオンが足を止め、唸り声を上げていることに晴之が気づいた。

 警戒して由機が周囲を見渡すと、車道の端に誰かが仰向けに倒れているのが見える。

 オリーブドラブのヘルメットと雨具を身に着けた青年――槙野だった。

「あれは、槙野さん……! 晴之君、ここを動かないでね」

「うん……」

 由機は周囲を警戒しながら、槙野の下へ駆け寄った。

「槙野さん、槙野さん!」

 槙野は呼びかけに応じず、横たわったままだ。喉元に手を当てると、脈があるのが分かった。外傷はなく、意識を失っているだけのようだ。

 由機は心配そうな表情でこちらを見る晴之に微笑み返すと、槙野の身体を起こし上半身を肩に担いだ。彼を担いで避難することは困難が予想されるが、このままにしておくわけにはいかない。

「待ってて。今そっちに――」

 踵を返した由機が口を開くと同時に空が光り、次の瞬間には鼓膜が張り詰めるほどの雷鳴が轟いた。

「……晴之君! 大丈夫?」

 耳鳴りが収まるのを待って目を開け、声をかける。が……晴之とレオンの様子がおかしい。

 晴之は呆然と立ち尽くし、傍らのレオンは何かに対して激しく吠えている。

「晴之君……?」

 何が起きているのか理解できない由機の耳に、耳慣れない音が飛び込んできた。

 甲高い金属音と……腹の底に響くようなディーゼルエンジンの排気音。後方から聞こえてくるその音は……次第にこちらへ近づいて来る。

 恐る恐る後ろを振り返った由機の視線の先にあったもの――。

 それは、履帯を軋ませながら迫る、全身を雨に濡らした一台の戦車だった。

 暗い緑色に身を染めた、古めかしい外観の戦車。角張った車体を幅の狭い履帯で支え、両端部が車体からはみ出すほどの大きな溶接砲塔を載せている。

 砲塔を後方に向けているのか正面からは主砲が見えず、開閉扉のようなものを取り付けた垂直の装甲板をこちらに向けていた。

「……お姉ちゃん!」

 由機の危機を察した晴之が足を動かしかけたが――。

「来ないで!」

 由機は声を張り上げて叫び、それを制した。

 その勢いに驚き足を止めた晴之に再び声をかけようとした由機の耳が、モーターの回転するような音を捉える。

 ハッとして振り返ると、すぐ後で停止した戦車の砲塔がゆっくりと旋回しているのが分かった。体温が急激に下がるのを感じた。

 主砲を、こちらに向けようとしている……!

「晴之君、レオンと一緒に逃げて! 早く!」

「でも……!」

 食い下がろうとする晴之を由機は一喝した。

「来ては駄目! 早く逃げて!」

 晴之は歯を食いしばって俯くと、リードを引いてレオンと共に走り去った。

 晴之がその場を離れたことを確認すると、由機は槙野を歩道に横たえて戦車の正面に立った。

 何故、そんなことをしたのか……自分でも分からなかった。

 戦車は砲塔を一八〇度旋回させ、主砲を前方へと向けた。背の高い角張った砲塔は正面から見て台形のフォルムを描き、その主砲は九七式中戦車のそれより遥かに長大だった。

 ――三式中戦車――!

 ニュース映像で見た、紛失した戦車のうちの一台がそこにいた。

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