第4話 解決…?深刻化!!
刺さったまま抜けなくなった鍬の先はその場に残したまま、僕は家の中に入った。
「さて、ホントにどうしよう…。冷蔵庫の中はまだあるし…、無くなったら…。」
無くなったらどうするのか。浮かばない。そんなとき、昨日のテレビでやっていた内容を思い出した。
「非常食!!」
恐らく救急用に幾つか置いていたはずだ。そんな淡い期待を胸に押し入れの襖を開けた。そこには押し込んである要らないものの影に非常用のリュックがあった。
「あった…!!これで当分大丈夫だ!!」
これから二週間くらいは食料には困らないですむ。そんなことに安堵しながら僕は腰を下ろすのだった。
座ったまま呆然として一時間が過ぎてまた新たな問題に直面した。というか食料問題が深刻化してしまった。切れていたのだ…。すべての消費期限が。
「食えるけどこれ何年前のだよ…」
少なくとも三年以上前の缶詰やパックの食料を見ながら途方にくれていた。
「俺…、これから生きていけるのかなぁ…」
溜め息混じりの声は誰にも聞かれること無く響き、消えていった。
荒野の1LDK 八尾 一護 @strawberry-haigo-0
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。荒野の1LDKの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます