草原の民の少女が、敵国の人間である中華風の少年に恋をするお話です。
二人はその立場上堂々と愛し合うことができませんが、互いを深く想い合っているのは分かります。
二人にのしかかる民の命運が二人を想いのままに生きることを許しません。
切なく苦しいお話です。
でも、希望は残されています。
二人の想いは強固です。
戦はまだこれからで、作中ではこの二人が最後どうなるのかは示されていません。
ひょっとしたら運命は二人に微笑んでくれるかもしれない。
ご都合主義になってしまうかもしれないと思いつつも、二人が安心してともにいられる世の中が来ると信じたいです。
いえ、少女はもしかしたら愛より部族への責任をとるかもしれません。
それでも二人が手を取れる幸福な終わりが来るのだと願ってやみません。