この音をいつまでも

@tamacoco1220

第1話

春…。それは、始まりの季節。

桜舞う四月のあたたかい陽気の中、私は1人胸をはずませながら学校へと向かっていた。

校門の前には、「入学式」の文字。

これから、私が3年間通う高校、水坂高校の入学式が始まる。

この高校には知っている子もいないし、人見知りな私はこれから友達ができるか分からない。

でも、とにかく頑張ろう。そう心に決めて、学校へと足を踏み入れた。


入学式を終え、教室へと向かう。

「1-4か…」

自分のクラスを見つける。席は一番後ろの窓際だった。

隣をみると、優しそうな女子が座っていた。

「日坂さん」

突然名前を呼ばれる。

声のある方に振り向くと、隣の子がにっこり笑っていた。

「日坂さん、よろしく…うち、栗原祐子っていいます。どうぞ、よろしく。」

少しなまった日本語で自己紹介をされる。

「よろしく…」

小声で返す。またやってしまう。

ほんと、馬鹿みたいだ。これじゃあ、友達なんて出来るわけがない。

また、つまらない青春を過ごすのかな。

そう思い出から、わたしの高校生活はSTARTした。

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