若かりし日のジャン・コルベールを書いている物語。この物語でのコルベールは年相応、もしくはその実力相応の野心と気概を持つ人物として書かれている。原作の彼を知る私たちとしては、彼がどういう経緯をたどって原作のコルベールにたどりつくのか、どのような経験と挫折を積み重ねた結果あの味のある人物になっていたのか、を読むことができる作品である。