第8話

「エリスナー君。このデータから地質変化量の推移がわかるように加工を頼む」

「わかりました、教授せんせい


 タルボ・ファクナー教授の命に従ってカミラは端末を操作し始めた。

 学術調査隊はクイジーナ2に二つしかない会議室のうちの一つを専有しており、そこでは彼らが持ち込んだ機材によって得られたデータの分析がなされ、次々に解析が行われていた。


「教授、これをご覧になってください。このデータは以前得られていたルーグ2-4の地質変遷曲線と酷似しています。もし似たような動きをするのであればルーグ2-4でも今後はこのようになるのではないかと……」


 助教授の一人が先日ダウンロードしたデータと、たねを打ち込む予定のルーグ2-4のデータを比較して少し興奮気味に話している。


「ふぅむ。……興味深いがそれはどうかな? 地質変遷の動きが似ているからと言って軽々しくたねのパラメータを弄るというのはな……」


 どうやら助教授はルーグ2-4に打ち込むたねの変性パラメータを弄れば効率が良くなるのでは、との提案をしているようだ。

 対して教授は僅かなサンプルを得られた程度のことで、既に定められているパラメータを変更するのは問題だと却下している。

 しかし、彼が代表を務める今回の学術調査隊の業務には、“得られた情報をもとに、可能ならたねの変性パラメータを微調整する”というテーマも確かに含まれていた。

 ファクナーとてそれは理解しているし、必要だと思えば躊躇わずにパラメータの変更を行うつもりである。


「……そうか。じゃあやってみようか。金属遷移のツェーからジーまでのパラメータを〇・一、いや〇・一五ずつ上げてみよう。上手く嵌まれば確かに効率の上昇に繋がるだろう」

「あ、ありがとうございます教授!」

「うむ。期待しておるよ」


 喜色を露わにして自分の端末に戻る助教授の後ろ姿を見て、ファクナー教授はやれやれといった面持ちで薄く微笑む。

 だが、すぐに表情を改めると自分のホロディスプレイに浮かぶ数列を鋭い目つきで睨み始め、仕事に戻った。


「できました。こちらです」

「君は本当に仕事が早いな」


 カミラから送られてきた加工データに目を通しながらファクナー教授は感心した声で褒める。


「次はこれを頼む。造山活動の記録だが、同じくらいの星齢、地殻構造の星から似たような例をピックアップしてリスト化しておいてくれ」

「はい」


 ファクナーはテキパキと作業を行うカミラに慈愛の視線を注ぎ、目を細めながらもかなり手間の掛かる仕事を振っていた。




☆★☆




 ロッシには航海長が何をしているのか理解できなかった。

 そもそもデータバンクの記録メディアスロットを使っているところを見た事が無いというのもある。


「ロッシ大尉?」


 部屋に現れたロッシを目の当たりにして、驚きを隠せない表情を浮かべながら言うマシュー・ラングーン。

 彼にしてもこの第二データバンクにロッシが現れることについては全く意外であったのだ。


――何故大尉がここに……? それに、あのガキどもは……?


「ああ、航海長。お仕事中にお邪魔して申し訳ありません。少し事情があって今日は私が保安課の生徒を引率しているのです。すぐに消えますのでお気遣いなく」


 ロッシは丁寧な敬礼を航海長と、一緒にいる船員に送った。

 彼の後ろでも保安課の生徒が四人、横一列に並び敬礼を送ってくる。


――まずいところを見られたな……。でも、俺が居れば大過なくやり過ごせるだろうし、兄貴一人で作業をしているところに出くわされるよりは余程マシだった……。


 ロッシが現れたことについて航海長が抱いていた疑問は一つ解決された。

 しかし、見回りの開始時刻から逆算すると、彼らは一時間以上前にこの部屋を後にしていなければおかしい。


「そうでしたか。ご苦労さまです。では船内検索の途中だったのですか? それにしては時間が……?」


 マシューは答礼をしながら立ち上がって尋ねる。

 流石に元軍人らしく、敬礼の形はサマになっているが、背が低いために少し離れた場所に立つロッシを見上げる形になっている。


「いやぁ、私が不慣れなもので、ちょっと時間が掛かり過ぎてしまっておりまして……」


 ロッシは少しはにかんだように照れながら言った。


「ところで、航海長はここで一体何を……?」


 続けて質問をしたがこれは当然であろう。

 航海長がデータバンクに用があるなど、普通ならまずあり得ない。

 仮にデータバンクのハードウェアに障害が起きたとしても、元々冗長的な設計がなされているために余程の事態でも発生しない限りは誰かが来る可能性も低い。


「ん? いや……調子の悪いところを発見しまして……シフトの合間にデータメディアの交換をしておこうかと思いましてね」


 平然と返答をしたと発言者であるマシューは思っていたが、その額には薄っすらと汗が滲んでいる。


「そうだったんですか。それは……何と言うか、お疲れ様です。我々は作業の邪魔をしないように検索しますので」


 そう言うとロッシは生徒の一人、優秀だと目されているジースという青年に「始めろ」と命じた。

 ジースは「検索、始め!」と号令する。

 生徒たちは短く「了解!」とだけ返事をして部屋を見て回り始める。

 コンピューターや記憶装置が収められているラック。そこに収められている台数を登録されている船内設備データと付けあわせ、数に異常がないかチェックしているのだ。


 その様子を見てマシューは後ろに控えていた船員に何事か囁くと再び作業に戻り、メディアの交換作業を続けようとした。


 その時。

 ジースは混乱していた。


――え? あれ? あの人……タブレットにはジェームズ・キンドイルって……たねの機付整備員の……でも、キンドイルさんはあんな人じゃないぞ?


 たまたまだが、ジースはジェームズ・キンドイルという乗組員と少し親しくなっていた。

 今の時間、ジェームズ・キンドイルは確かに勤務シフトの合間である事は知っている。

 その程度には親交を結んでいたのだ。


 緊張からか、溶けていないままのキャンディーが引っかかりながら食道を胃の腑に向かって少しずつ転がり落ちるような不快な思いがジースを支配する。


 思い切って唾を飲み込み、タブレットを操作するジース。


 ……。


 …………。


 ジェームズ・キンドイルのIDは彼の自室、左舷の217号室からも発信されていた。


 ジースは心臓の鼓動が早くなったことを自覚した。

 規則では船員は個人を識別するIDカードを常に携帯していなければならない。

 通常は左胸に付ける。


 恐る恐るジェームズ・キンドイルのIDを発信する船員を観察する。

 数mも離れているので記載内容などは判別できないが、確かにIDカード状のものを左胸に付けているようだ。

 因みにIDカードはたとえ本人だとしても同じものを二枚以上貰うことはない。

 仮に紛失しても船内であれば信号を追って発見するのは容易いという理由もある。


――どういうことだ!? あの人は俺の知っているキンドイルさんじゃない! 背格好は似ているが、顔が全く違う。そもそもキンドイルさんは三四歳だと言っていたし……。


 ジースの視線の先で航海長に言われるままコンピューターメディアを差し出し、受け取ったものをケースに格納している船員の年齢はどう見ても五〇絡みに見える。


 保安規則ではどうなっていただろうか?


――確か、所属不明者を発見した場合、速やかに拘束して姓名・階級・所属を確認……って軍艦の規則じゃねぇか。同じIDを発する乗組員を見つけた場合の規則なんかないぞ? どうすりゃ……って簡単だ。教官に聞けば……。


 そう思ってジースはロッシに声を掛けようと口を開きかける。

 しかし、ほぼ同時に今が卒業前の見極めに当たる練習航海であることを思い出す。


――まてまて、落ち着け俺。練習航海だからこそ、じゃないのか? なぜ今回の見回りに限ってリシュタム教官ではなく航海科のロッシ大尉が来ている? それに、なぜこんなにゆっくりと時間を掛けていたんだ? 決まってる! これが試験だからだ。

 大尉も確かに教官だが、立派な士官だ。試験官として充分な能力もお持ちなんだろう。

 がリシュタムのババァの差金じゃないと思わない方がどうかしてるってもんだ!


 ジースは未だ正式な保安科の要員ではなく、生徒にしては頭が回る方だった。

 それに、稀にだが練習航海の最中にはわざと航海に支障のないようなトラブルを発生させ、それに生徒達がどう対処するのかで評価する事もあると聞いていた。


――これはポイントを稼ぐチャンスだ! 練習航海の成績が上がれば配属時の希望だって聞いて貰い易いだろう。そうと決まれば……。


 ジースは何食わぬ顔でタブレットを腹のケースに戻し、右腰にぶら下げているホルスターからそっとブラスターを引き抜いた。

 即座に安全装置を確認。

 発砲する訳ではないので安全装置は掛けたままだ。


――まずは確認しておかないとな。


「おいジミー!」


 生徒の誰かに声を掛けるような調子で呼びかけた。

 当然の事だが生徒達の中にジミーはいない。

 通常、ジミーはジェームズの愛称である。

 さっき確認したタブレットでも航海長の名前はジミーでもジェームズでもなかった。


 当たり前のように誰からも返事はない。


 しかし、ジースが声を発したために何人かの注目を集めた。


 ロッシ、航海長、比較的近くにいた生徒、そしてジェームズ・キンドイルのIDを発する船員。


「両手を広げて床に伏せて下さい!」


 それを聞いて、見て、ロッシは肝を潰す。


「おい! 貴様、何を!?」


 思わずジース向かって詰問調で尋ねるロッシ。

 だが、ジースはそんなロッシを意に介さず、船員にブラスターを向けて叫ぶ。


「早く! 言う通りにしろ!」


 突然の事態に誰もが息を呑んでいた。


「大尉殿! 不審者を発見しました! 貴方は誰だ!?」


 ブラスターを向けたまま、ジースは報告と詰問を行った。

 訓練の一環だと思っているので間違っても“お前”だの“貴様”だのなどという二人称は使わない。


「さぁ、早く床に伏せろ!」


 そうこうしているうちに周囲には部屋に散らばっていた生徒達も集まってきた。


「おい、銃を降ろせ! 貴様、自分が何をやっているのか解っているのか!?」


 そう言いながらロッシは慌てていた。

 航海長と一緒に作業している船員に銃を向けるなどとんでもない事である。

 不審者という単語については聞き落としていたか無視することにしたのだろう。


「いいえ。彼を拘束するまでは降ろしません! 大尉殿! 彼はジェームズ・キンドイルさんではありません! しかし、彼からはジェームズ・キンドイルというIDが発信されています! 私は本物のキンドイルさんを知っています! 断じて彼はありません!」


 ブラスターをポイントしたまま言うジースの言葉には流石のロッシも色を失った。


「航海長……?」


 疑問を解決してくれるであろう男の顔を見ながら辛うじて声を絞り出す。


「取り敢えず伏せてくれ」


 ラックに格納されているコンピューターのメディアスロットにメディアを押し込みながらマシューが落ちついた声音で船員に言った。

 紙のように真っ白く顔色を変えていた船員はゆっくりと床に伏せる。

 無重量状態のため、あまり急激に動けないのがその理由でもある。


「航海長、説明願います! 彼が言っていることは本当ですか!?」

「本当です。嘘だとお思いでしたら船員検索を! ジェームズ・キンドイルのIDが二箇所から発信されています! 本物のキンドイルさんは今彼の自室に居ます! 仮に彼が本物だとしても今は拘束すべきです!」


 ロッシが全て言い終わる前にジースが割り込んで叫んだ。

 ロッシも他の生徒もその言葉に自分のタブレットを出して確認を始める。


 そのうちにコンピューターの前に居たマシューはふらりとジースの方へ向かってきた。


「君。何かの間違いじゃないかね? 同じIDが二箇所からだなんて……」


 そう言いながらジースに向けてゆっくりと寄ってくる航海長マシュー


「いいえ! 間違いありません! 狙いがつけられません。そこをどいて下さい!」

「おいおい、全く物騒だな。どれ、私にも見せてくれないか?」


 その顔には穏やかな表情が浮かんでいるが目は笑ってはいない。

 視線はジースが構えるブラスターに向かい、その後腹のケースに格納されているタブレットに向かった。


「いいでしょう。ご確認下さい」


 ジースは左手でタブレットをケースから出す。

 彼からタブレットを受け取るべく手を伸ばしながらマシューはガスガンを噴射し、速度を落とした。


 床に足を着き、一歩踏み出す。

 そんなマシューに左手でタブレットを差し出し、一歩ずれて右手で床に伏せている船員に対してブラスターを向け続けるジース。


「……本当だ。二箇所から……」

「マジかよ」

「これ、密航者ってこと?」


 確認が行われ、口々に呟き始めるロッシや生徒達。


――あれ? 何で大尉まで?


 ロッシの声が聞こえたので思わずジースはそちらに視線を切ってしまった。


 マシューはそれを見逃さない。


「あっ!?」


 あっという間にブラスターを奪われ、タブレットを持ったままの左腕を背中に回すように捻り上げられるジース。


「ふん、安全装置は外しとけ、小僧」


 言うが早いか、マシューはブラスターをロッシの首にポイントし、引き金トリガーを引いた。


「なっ!?」


 ブラスターから放たれた熱線はロッシの首、その右脇を掠める。

 同時にロッシの首の周囲を取り巻くように固めていたバイタルスーツのコントロールユニットの機能の内、体調バイタルのモニタリング機能が失われた。


 正に神業のようなピンポイント狙撃である。


 熱線はデータバンクの壁に当たるが、元々強固な材質で作られているために傷一つ付くことはない。データバンクの壁面を貫くにはもっと大出力の火器が必要なのである。


 マシューは連続してブラスターを発砲し、ジース以外の三人についても同様にしてあっという間にスーツのバイタルモニタリング機能を殺す。

 その間、反撃を受けないように左手を捻り上げたジースを盾にしたままだ。


「こ、航海長!」


 首を押さえ、出血がないことを確認しながら叫ぶロッシ。

 それを見てジースはぼんやりと、やっぱり訓練か……でもしくじったなぁ、と思っていた。


「ひいっ!」

「何で!?」

「う、撃った!?」


 三人の生徒はすっかり動転しているばかりだ。


「やめて下さい、航海長!」


 ロッシはそう叫びながら腰のホルスターへと手をやる。


「遅ぇ」


 そう口にしながらブラスターの出力を最小にしてまたも連続して射撃するマシュー。

 その狙いは今度こそ頭部である。


「あぐっ!」

「げっ!」


 口々に呻き声を上げ、その場でビクビクと痙攣するロッシと生徒達。

 ロッシの手はブラスターの銃把グリップにも届いていなかった。


「な!? あ、当てた!?」


 それを見たジースから驚きの声が上がる。


「ふん、他愛ねぇな」


 吐き捨てるように言うマシューの言葉を耳にしたジースは驚きを隠せない。


「あ、あの、これは訓練じゃ……?」


 背中側で捻り上げられている左腕の痛みを堪えながら、少しだけ体を捻りつつジースはマシューに声を掛ける。


「……何を言ってる?」


 馬鹿にしたように言うとマシューはジースのコントロールユニットもバイタルのモニタリング機能を殺す。


「何って、訓練なんですよね、これ?」


 振り返ることが出来ず、ジースは目をキョロキョロとさせて尋ねる。


「こんな訓練があるかよ、阿呆」


 ジースの後頭部にブラスターが押し付けられ、ジースは意識を失った。


「久々だったが、俺もまだまだ捨てたもんじゃないな……いや、こいつらが素人に毛が生えただけだったからか」


 マシューは若い頃、強襲突撃艦(敵艦に接舷して戦闘員を送り込み、白兵戦によって敵艦を拿捕し、重要人物を捕えることを目的とする軍用艦艇)の白兵戦要員であった。

 二年二期、合計四年の任期後に航海科に転属している。


「こ、殺したのか?」


 一部始終を床から見ていた男がマシューに声を掛けた。


「んあ? 殺しちゃいねぇよ。だが、このまま放っておきもしねぇ。……チッ、あと一時間もねぇのか。兄貴、こいつらは当分起きねぇが、メディアの交換は中止だ。騒がれる前に始末しないとな」


 冷たい目つきで痙攣しながら宙を漂うジースの背中を見つめなら、マシューは言う。


「始末って……殺すのか?」


 床からそっと起き上がり、記録メディアの詰まったケースをバンドで一纏めにしながら男が尋ねる。


「それしかねぇだろ。無重力で良かったぜ……」


 そう言いながらロッシを含め、五人を一纏めに縛るマシュー。


「しかし、何も殺さなくても……」


 メディアのケースを纏め終わり、忘れ物がないか周囲を見回して確認ながら呟く男。


「兄貴、甘いぞ。ビーコンを切ってどっかに監禁出来なくはないが、必ず総出で捜索される。それに、仮に航海中を乗り切ったとして、戻ってからどうするんだ? 放り出したって騒がれるだけだ。殺すしか無いんだよ」


 マシューは自分のタブレットを取り出すと何かを確認するように忙しく操作しながら返事をした。


「……よし。今なら問題ないな。兄貴はそのまま戻ってくれ。俺はこいつらを始末してそのままシフトに戻るから……ああ、そうだ。七号機は済んでたんだったよな?」

「ああ、あれの文化データの入れ替えは終わってる。何故だ?」

「いや、ハッチが封印される筈だからな……。そうだ。今日はもう出歩かないでくれ。そのIDを使うのはもう止めよう。別のを用意するからさ」

「……判った。……すまん」

「気にすんなよ。俺は今までに何人も殺してる。今更五人や六人増えたところで何の感慨もねぇ」


 二人はデータバンクを出るとその場で別れ、マシューは第七収集端末兼変性装置、つまり七番目のたねの格納庫へと移動する。

 七号機の格納庫は第二データバンクからほど近いので、五分もあれば到着するだろう。

 勿論、一纏めに縛り上げた五人を宙に浮かべ、それを器用に押しながらの移動である。





■□■




 マシューは何食わぬ顔で船橋に顔を現した。

 自分の席に着き、運行に必要な引き継ぎを受ける。

 その後すぐに自分の行動ログを消去、ダミーのデータを入力。

 そして、ジェームズ・キンドイルの行動ログから兄の部分を消去。

 

 二十分程が経過した時。


――時間だな。


 チラリとホロディスプレイの端に映る時刻表示に目をやったマシューは酷薄そうな笑みを浮かべる。

 同時に周囲から見えにくい位置に表示させていたホロディスプレイをアクティブにすると素早くコマンドを入力し始める。

 そのホロディスプレイの上部、タスクタイトルに表示されているのは「第七収集端末兼変性装置」とあった。


「ん?」


 船長席から船長の声がする。


「んん!? これは……」

「どうしました?」


 タイマー作動させた痕跡を完全に消去したことを確認して自分がアクセスした痕跡まで消去し、ホロディスプレイの表示を消した後、マシューは船長の声音に驚きの色が含まれている事を確認してから何気なく声を掛けた。


「緊急事態だ! 誰でもいい、手の空いているものは今すぐ第七格納庫へ向かえ!」


 船長が吠えるように命じた。


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