大学受験合格後、学費のために父親の自己犠牲を払ったが、不幸にも死した青年は播州(兵庫県)に転生する。
1555年は戦国時代であり、主人公の友人は黒田官兵衛。
彼は実在の人物なので簡単に説明すると姫路城の城代(守護役)の息子として生を受け、跡継ぎでもある。
史上では播磨の平定のために信長に取り入り、信長と反目し、後に秀吉の参謀となった軍師である。
今作では幼少期は『姫路村』という農村でスタートする。
黒田官兵衛(幼名は萬吉)石投げ合戦で頭角を示し、秀一(主人公)と一緒に山脇組(ライバル家臣の子弟)と争いながらも仲良く育っていく。
そのツテもあり、黒田官兵衛の教育係である圓満和尚の紹介により、一部の最後では秀一は堺の商人である今井宗久の丁稚として見込まれる。
二部では南蛮船の貿易業により、秀一は語学の才能に目覚める。
『剣聖』塚原卜伝の下で剣の修行にも励み、周囲に認められ、順調に天下人へ進む片鱗を見せている。
往々にして歴史物とは読者に予備知識を求めがちであるが、“わかってしまえば面白い”ものだ。
こちらの転生太閣記では親切に補足説明もされている。
楽しんでいきましょう。