お中元、お歳暮のやめどき

定年後、嘱託職員になっても盆暮れには挨拶の品をお送りしていた元上司です。

それほどの恩義を感じる事ができる相性の良い上司と部下の間柄だった様です。


これまでの御礼状には「いつも変わらぬお心遣い恐縮です」と書かれていました。


今回は「…お心遣い恐縮です。どうぞこの様なお気遣いはなさらないで下さい」と初めて書かれていました。

もう送らないでいいよ、と言ってくださっています。

夫が65歳になり、完全退職したことをご存知の上で、この様にお知らせ頂いたものと思われます。


御返しの品まで送付される様になり、もう止める潮時かもしれません。


始めたが最後、止めるタイミングを計るのは難しいものですが、相手の方が知らせてくださると有り難いものです。


┅┅┅


梅雨明けはまだですのに厳しい暑さでございます。

平素はご無沙汰にうち過ぎ失礼しています。ご家族皆様おかわりなくご機嫌よくお過ごしでいらっしゃいますか。お伺い申し上げます。

私共お陰様にて息災にしております。


夫の退職後は、もう季節のご挨拶の品をお送りする事無く失礼しまして申し訳ない事でございます。

何卒お許しくださいませ。

今後も相変わりませずご厚誼賜ります様お願い申し上げます。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る