⑸丁寧な断りの便り(メール)

手術から3年。

毎年お送りするいかなごを「もう、いいよ」と遠慮するメールが届きました。


良い便りでユーモアも健在です。


内心、ほっとした気持ち半分、寂しさ半分。

送りはじめたが最後、こちらから止める事は、なかなか出来ないものです。


………


〇〇君(←夫の名前です)


やっと寒い冬も終わり春らしくなりましたね。

お変わりありませんか?


今年も沢山のくぎ煮を有難うございます。

市販の物と違い、毎年とても美味しく頂いています。


中でも二人の孫達が「美味しい、美味しい」と競って食べている状態で、子供にも違いが分かる様です。奥さんにくれぐれも宜しく御伝え下さい。


早いもので今年6月で退職後10年になります。

短期間の縁だったのにもかかわらず、長い間のお心遣い感謝します。


貴君もそろそろ引退の時期かと思いますが、お互い年をとったものですね。


ただ、同期の仲間達の訃報も届いていないので“憎まれっ子世にはばかる”のかもしれません。


まあ冗談はともかく10年一区切り、来年以降のお気遣いは無用に願います。


私事ですが、手術後3年が過ぎました。

ゴルフも御無沙汰です。もう、未練はありません。


取り急ぎ、御礼まで。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る