視点が変わる事によって、同じストーリーの中でも変化があり、飽きさせない展開となっています。会話のテンポも良く先へ先へと読ませる力があると思います。始めは静かな日常から、徐々に盛り上がっていくストーリー展開は続きが楽しみになります。現代ものとして、よくまとまっている良作です。
散ることのない桜に導かれるかのように、集う非日常達。スムーズな視点移動と緊迫感のある展開が魅力で、帝都物語を知らない人でも充分に楽しめる内容でした。ハードボイルドな作風を目指すのであれば、もう少し重厚というか渋い会話劇を意識しても良いのかもしれませんが、テンポの良い掛け合いとも取れるのでそれはそれで良かったです。これでまだ序章も序章という事実。全ての物語が完結した際には、どれほど壮大なストーリーとなるのか。期待しつつ、更新を応援したいです。
オカルト、ミステリー、SFなどなど、様々な分野が高い次元で纏まっております。群像劇物としても良く出来ているし、登場人物の年齢層の高さから、ハードボイルドな味わいも楽しめます。あと、私は詳しくはありませんが、女神転生とか好きならはまるのではないでしょうか。全八章構成ということで、現段階でも息をつかせぬ展開ですが、果たしてどう発展していくのか、予測もつきません。ここで「『K』ってそういうことか!?」と思っても、そういや他にも心当たりが……みたいな。