Re:dialogue -Mugging-
『Dialogue November - 21 - 2015 at the Vacancy.』
「──あー、暇だなぁ」
「ったくだよなぁ。三鷹の南口のパチンコ、再開発で閉まっちまうなんてよぉ」
「他所はもう混んでる時間だしなぁ。境の南のゲーセンでも行かね?」
「やだよ。俺、金もうほとんどねえし」
「シケた事言ってんじゃねえよ、つまんねえなぁ」
「ざけんな。てめえは親が会社だか何だかやってるから金持ちかもしれねえけど、俺たちゃ違うんだよ」
「そーだよ。バイトつっても
「……なら、盗んじまえばいいだろ」
「あ?」
「何つった?」
「言った通りだよ。お前らちゃんと耳、ついてんのか?」
「いやお前……今のガチで言ってんのか? 正気かよ?」
「んだよ、まさかビビってんのか?」
「ち、違うけどさ」
「簡単だろうが。ちょっと拳で脅して
「…………」
「……何だ、その顔。俺はやるからな。お前らももちろん乗るよなぁ?」
「……お、俺もやろうかなぁ……?」
「おいお前まで……」
「仕方ねえだろ、俺だって金が欲しいんだよ!」
「……いいよ、分かったよ。俺もそれ、参加する」
「よっしゃ決まりな。いいか、標的はでけえ通りから外れた所を独りで歩いてる奴だ。その信号を左に曲がった先にでも、適当なのがいるんじゃねえか?」
「……いるぜ。なんか、ふらふら歩いてやがる」
「お前らはまだやったことねーだろうし、俺が手本を見せてやるよ」
とた、とた、とた……
「────おい、お前、止まれよ」
とた、とた、とた……
「…………」
「……てめ、声聞こえてんのか?」
「…………」
ガッ!
「無視すんじゃねえぞこらぁ!」
ゴンッ!
……バタッ
「……あ、あれ……倒れた」
「おい、嘘だろ?」
「どこを殴ったんだよ、おい!」
「い、いや……普通に頭の後ろを……」
「やばいぞ、こいつ白目剥いてやがる! ……お前がやったんじゃねえのか!」
「だってこいつ、完全に上の空で歩いてて……! ちくしょう、お前らも手伝え!こいつをそこの空き地に隠すぞ! 死んでたら、ガチでヤバい……!」
「い、一応俺、金貰っとく……」
ドサッ
「これでいい、逃げるぞ!」
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