私は残念ながら、
ウェブ連載の小説の9割5分において途中で読むことを放棄する。
一話目の半分も読めないことすらある。
理由は単純であり、読みにくいのだ。
しかし、本作は違った。私でも読める。
また、頭の中に状況はしっかりストアされる。
「あれ? こいつ誰だっけ?」
「あれ? この人はなんでここにいるの?」がない。
小説をさほど数読んだわけでもなく、
文学に明るいわけでもない私はこの作品をその観点で評価することは難しい。
ただ、読みやすいというだけで私はこの作品を勧めたいと思う。
それでもあえて一点気になることがあるとすれば。
風呂敷を高速で広げすぎているように私には見えた。
著者は完結させるビジョンを描いているのだろうか?
もしも、この風呂敷がきっちりたたまれたとしたら、
私は信者になってしまうかもしれない。