第20話 幕間 2

    ◆


 そこで次のページを捲る。

 瞬間――言葉が詰まった。

 単純に、今までとは違って字が大きく乱れていたから、ということからではない。

 そのページの、ある言葉が――とても衝撃的な事実だったからだ。

 次の瞬間、思わず傍にいる少年を凝視してしまった。少年はそれを見返してくる。あまりの澄んだ瞳に、僕は眼を逸らす。そして眼を逸らした先にあるものを――再確認する。


「これが……」

「おい、どうした久羽?」

「……美玖も」


 美玖に向かって、僕は日記を手渡す。


「これを読めば……判るさ」

「?」


 不思議そうに首を傾げながら、美玖は眼を本に向ける。


「……これは」


 途端に、口元を手で押さえ、日記を落とす美玖。


「何だ何だ? それに何が書いてあるんだ?」

「……今、教えるよ」


 日記を拾い上げ、僕は続きの文章を読み上げる。

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