　あれだけ最初は嫌がっていたのに。

　あれだけ最初は不審がっていたのに。

　つい思ってしまった。

　間違って思ってしまっていた。

　楽しい、と。

　友達と遊ぶのはとても楽しい、と。

　そんなことは――思い違い。

　勘違いも甚だしかった。

　目の前のニンジンにぶら下がった、馬の如く。

　僕は忘れていた。

　変わらないはずがないのだ。

　僕と関わることで。

　僕と関わったことで。

　今までが。

　明日が。

　悪い方向へと変化しないはずがないのだ。

　改めてそのことを、僕は思い知らされる。

　予兆となる出来事があったのが来週の月曜だから、この時点では知らない。

　だが、起きていたのはこの日の翌日から。

　この翌日。

　僕と出逢って、たった一日しか経っていないにも関わらず――

　この中の一人が――行方不明となる。

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