読後になにかどこかで置き忘れてきた物をふと思い出す。

老人や、不思議な現象や出来事は決して派手に起こるものでもなく、ひっそりと誰かを傷つける事もなくそこにいるのです。彼らの不可解な行動は一瞬ではわからないけれど、彼らの影響で物語の最後に主人公達が何かどこかに置き去りにしてしまっていた感情を思い出しそれを感じることで前に進める。そんな不思議系なお話が詰まっています。思わず自分と重ねて読んでしまうので親近感がわきます。穏やかな文章もまた味があって良いのです。