vol. 3「電子こっくりさん」
影響 こっくりさん
シンボル
パソコン
こっくりさん
暗い部屋
再構成
暗い部屋の片隅で私はパソコンを操作していた。
検索エンジンに入力した文字は「こっくりさん」。何故それを検索したのかは知らない。
普通検索したら検索結果としていくつかの項目が表示されるはずだが、その時は直接サイトに飛んだ。
画面いっぱいにこっくりさんの紙が広がる。いつの間にかカーソルが10円玉の形になっていた。
嫌な予感がした。でも気がつけば口走っていた。
「こっくりさんこっくりさん、どうぞおいでください。」
慌てて口を塞いでも遅かった。マウスには触れてはないはずなのにカーソルは勝手に動きだして、<はい>の位置で止まった。
「嘘...帰って帰って帰ってっ!」
カーソルはまた動く。
< い や だ >
< お ま えし ぬ ま で >
< か え ら な い >
「そんな、とにかく帰ってよっ!」
不意に肩に触れる手。振り返ると、
「なんだ、お姉ちゃんか。」
「なんだ、って何よ。失礼な。」
喚く姉の姿に安心して画面に目をやると、いつの間にか画面は黒くなっていた。
あれ?電源切ったっけ私。
突如画面に浮かぶ赤い文字。
< し ね >
「えっ。」
身体に激痛が走った。
なんで...
お姉ちゃんの目が赤いの?
もしかしてこっくりさんに乗っ取られ...た...の...
最期の景色は予想以上に呆気なく途絶えた。
夢日記 えるまぁ @elmer120102
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