vol.2「黒いうさぎを追いかけて」

影響 不思議の国のアリス


シンボル

黒うさぎ

小説

神様

刺殺


再構成

目の前に現れる黒うさぎ。

「私に付いてきなさい。皆貴女を待っている」

うさぎに連れられて向かった先は、大きな穴。

「さぁ、行きなさい。」

その直後、私は穴に突き落とされた。

反動で上を見上げたら、黒うさぎは笑ってた。


落下している時間は案外短かった。

穴の底の不思議の国で待っていたのはチェシャ猫...と思われる生き物。

でもアリスのチェシャ猫はニヒルな笑みを浮かべ意味深な台詞を告げるイメージだけど、そのチェシャ猫はおどおどしていて頼りなさげだった。

「その先には進まないで。」

そう言ってた気がしたけど、私は止まらなかった。


しばらく歩いて、私は予想外な人物と遭遇する。

それは、今まで構想を練っていた小説の登場人物達だった。

連載している小説のキャラクター達はもちろん、私の頭の中でのみ存在する人物達もいた。

この世界の住人を造り出したとして、私は神という扱いになった。


でもよく考えたら、世界観が全く違う小説の登場人物達が仲良く出来るはずがなかった。

間もなく戦争が起こり、全ての原因である私は殺される事になった。

黙って死ぬのは嫌なので私は逃げてあの穴の出口まで向かった。

でも穴はすでに埋められていた。

看板にうさぎの焼き印が入っている事からすぐに黒うさぎの仕業だと分かった。

どうやって逃げよう?

その時、首にナイフが刺さった。

あぁ、追っ手が追い付いたんだ。

その追っ手は...

逃げる間もなく首を刺され、どんどん意識が遠のいていく。

チェシャ猫が言った。

「だから言ったのに。」


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