応援コメント

第33話 流浪の剣士ダタッツ」への応援コメント


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    戦争は終わっても苦難が続く、ダタッツこと竜正の過酷な運命が描かれた過去編でしたね。異世界から現実に帰還して、また異世界に戻った作品は稀有だと思います。
    過去編でありながら、まさに本作の真髄とも呼べる章であり、個人的には名作漫画『TRIGUN』の主人公ヴァッシュを思い起こさせるほどのハードな経歴です。

    ただ昨今はストレスフリーな作風が求められたり、一章が非常にヒロイックで爽快な内容だったために、尚更カタルシスの少ない章に見えるのかもしれません。
    これもまた本作ではなく採用した技法上のデメリットなのですが、『過去編をやっている間は現代の話が進まない』という欠点があります。勇者の剣に魅入られたヴィクトリアは今どうなっているんだろう?というのが頭の片隅にあったために(それが三章以降の展開だとしても)、過去編への関心や没入感が95~98%くらいになってしまったと、個人的には感じました。

    とはいえココの過去編を変更したらそれはもうダタッツ剣風ではなくなってしまいます。それにそういうデメリットを帳消しにするくらいには完成度の高い章でした。やはり文章力は自分が知っている投稿者さん達の中でも上位に入ると思います。

    作者からの返信

     感想ありがとうございます! 第2章は本作の中核となる、ダタッツこと竜正の過去について掘り下げて行くお話となりました。物語上欠かせない内容だったとは言え、テーマがテーマだけに、どうしても暗くカタルシスに欠けるお話になってしまったのですよねー……。
     「過去編をやっている間は現代の話が進まない」というデメリットはまさしくその通りですし、このエピソードから物語を始めた方が、もしかしたら読者ウケは良かったのかも知れません。現に人気を得ている異世界ファンタジー作品は、主人公の視点に合わせて共感しやすいようにと、そこから始めている場合が多いですし。
     ただ、だからこそ、そういったデメリットも帳消しに出来る完成度……という好評を頂けたことにつきましては、大変な励みとなりました。いつも拙作を応援して頂き、誠にありがとうございます。