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残念ながら口頭での情報収集は出来なかったが、その届け物は明らかに何か起こったということを示唆している。
品川にある黄巾技研の本社の地下、マギフォイアに関する研究を専門的に行う通称ゼロラボで、試験薬の臨床実験を終えた
優先事項、の赤いスタン王が押された封筒に入っていたそれは、最優先とされなかったことで暗に持ち込んだ人間の憶測をやや示していた。
ー持ち込んだのは
憶測は進むが、のんびり考えてる暇はない。すでにそのサンプルは乾燥が進んでいて、
梓蘭結葵がこれ見よがしに海咲に残していった
大仰な
黄巾技研は、黄昏街でいう警察組織の鑑識の役割を果たしているからこそできる技だった。しかしもちろん、黄昏街では無い一般社会の警察にも、それに匹敵する組織が存在している。普段は公安調査庁にその籍を置く
紅建ホールディングスの社長兼グループ会長権を持つ朱紅井は、これらや他の状況を踏まえて、独立論を持っている。
黄昏街は、世界中のそれと
そんな様々な事情もあって、十三課と黄巾技研は水面下で競い合う存在だった。桓武が現場に入れたということは警察ないしは十三課は先にこの血液の検証を始めているはずだ。どのくらい時間的なロスがあるかわからないし、
そんなことを考えていると、呼び出しの端末がなる。別のラボからの呼び出しだった。闇血解析機に手を置いて、よろしくね、と心中で告げる。そんなことは機械相手には無駄なのにもかかわらず、こういうことを、海咲可零はやめられないで、今の立場まで進んできている人間なのである。
Twilight Method 神演孔君 @kouno_koukun
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