読み始めてまず感心したのが、各キャラクターの個性がしっかりと練りこまれ、その個性ゆえの言動が物語の展開に花を添えていることでした。
たぶん、作者さんは多くのライトノベルや漫画、一般小説などを読んでいらっしゃるのでしょう。個性やセリフ回しが自然に表現されており、テンプレな展開になりやすそうな場面を、自身のオリジナルな展開で進めているところも面白いと感じました。
ライトノベルの基本をしっかりと押さえていると感じさせるセリフ回しでの進行。
主人公たちを中心とした俯瞰的な文章構成も読みやすく、最新話まで読み進んできました。
惜しむらくは、主人公の個性だけが周囲のキャラクターたちに相対する立ち位置に居続けるために、その性格がコロコロと変わってしまう点だけが逆に浮いて読めてしまいましたが、主人公の活躍不足を含め、この先の展開が主人公のターンだと読めるだけに、更新が楽しみな作品となりました。