5-10

 傘をささずに帰ったので、家に帰った時にはもう全身ずぶ濡れになっていた。


 あたしはお風呂場に直行してシャワーを浴びると、後ろ前も確かめずに部屋着を着こんで、自室のベッドにダイブした。


 気分は最悪だった。


 もちろん最悪よりももっと最低なことをしたのはあたし自身だ。全ては自分で撒いた種だった。


 今日という日をリセットしたい。もう一度敷島に会ってちゃんと謝りたい。嘘。やっぱり全てをなかったことにしたい。ずっと布団の中に引きこもっていたい。


 脳内で身勝手なことばかり思っているうちに、あたしは夢の世界へと引き込まれていった。

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