あとがき

「変身!」は仮面ライダーの特権です。

 降魔の面はその成り立ちからして、仮面ライダーの影響を多分に受けてきました。

 そもそものきっかけは『仮面ライダーディケイド』の放送をたまたま視聴したことでした。作者は『剣』辺りからリアルタイムでの視聴をやめていたのですが、ふと見ていたテレビにクウガが出ていてびっくり仰天、懐かしさで胸がいっぱいになりました。

 それからはずっと日曜8時にはテレビの前に齧りつくことになります。過去の作品もDVDをレンタルしたり東映特撮オフィシャルの配信を追ったりして、平成ライダーは全シリーズ視聴するに至りました。

 話を『ディケイド』に戻すと、十周年のお祭り企画というそのムードに浮かされ、書き始めたのが降魔の面の第一稿でした。そう考えると最初に書き始めてから実に7年近くもの時間が経っているんですね……。

 当時はパソコンを持っておらず、携帯電話でぽちぽち打って「モバゲー」の小説コーナーで公開していました。

 この第一稿では、清が登場せず、直人(当時は違う名前だったけど)が一人でカザクモとシンリュウと共に戦うという話でした。

 で、この第一稿、今はもうどこにも存在しません。というのもこれを元に、清が登場するエピソードを追加し、細部をちょこちょこっと変更したのが、現在「小説家になろう」で公開している『降魔の面』というタイトルの作品だからです。

「なろう」で当作品に該当するのは『降魔の面 改稿版』というタイトルの作品です。ただしこちらの方もちょこっと改稿しています。つまりこの作品は第三稿ちょこっと手直し版ということになります。ややこしい。


 さて、何度バージョンアップしてこようと、共通するのは自分なりの変身ヒーローを書こうという思いでした。

 例えば清が変身する戦士「封魔ふうま」(という名称なんです。作中では一回も呼ばれてませんが)は、龍騎、ブレイド、ディケイドのようなカードで技を使うライダーを踏襲しています。というか、カードライダーが出したくて第二稿を書いたと言っても過言ではありません。

 その他、この作品には様々な仮面ライダー的なディティールが狙った・意図せず含めて盛り込まれています。実は意図せず共通してしまった部分の方が多くて自分でも驚いた程です。

 見方によっては過剰なオマージュ・パロディと受け取られてしいまうかもしれませんが、この作品が仮面ライダーの二次創作かと言われれば、それは違います。この話を最後まで読んでいただけたなら、多分納得していただけるはずです。


 最初に書いたように、「変身」は仮面ライダーの特権です。そこは変えた方がいいんじゃないかと激しく突っ込まれた場合に備えて、一応オリジナルの掛け声は考えてあります。それを挨拶代わりに、このあとがきを終えたいと思います。


「封魔――開覡かいげき


降魔ごうませ、降魔こうま!」

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