少し登場人物の言動が幼い気がする、と思ったが、ついこの間まで中学生だった子が主人公なのだと思うと、むしろ腑に落ちる。無邪気な子供と思春期の中間くらいという空気感に郷愁を誘われた。 どちらかといえば登場人物の軽快なやり取りや交流に比重が置かれているものの、部活動を通した主人公の葛藤、成長も描かれる。 またダンスという題材と、秀逸なキャッチコピーに、暖かいメッセージが感じられた。大人になってしまったことに疲れたときにこそ読みたい物語だ。