吟遊詩人として旅立つ少年ヘラ。彼のどこか抜けた夢見心地な優しさが、とてもあどけなくてかわいらしい。そんな彼の門出を見送る家族の愛も愛おしい。 ヘラは歩いて歌を歌う。相棒は旅好きのするハープ。彼がつむぐ言葉は綺麗だ。まるで優しい歌声とそよ風の音が聞こえてきそう。緑の薫り、街の美味しいパンの香り。 ヘラがこれからどんな歌を紡いでいくのか、その旅路と成長が楽しみでならない。期待作。