#九節 その果てに、彼女は何を見つけたのか?
とは言えもう日が暮れていたので、本格的な追跡は後日となった。結局カガミとも合流できなかったし、下準備の必要もある。クリスを家の近くまで送り、ジェーンも事務所に帰った。カガミにも電話をしたが出なかったので、メールだけ入れておく……と、いつのまにやら届いていた無言メールに映像が添付されていたので、それはいただいておく。とりあえず考えていた処理だけ始末してから、ゆっくりと見よう。
さて早速その処理を……といきたいところだが、その前にやっておきたいことがある。
『やっほ』
「もしもし? ジェーンだけど」
『今度はどうしたの?』
バーミリオンへの依頼だ。
内容はもちろん、日記の復元。無くても大丈夫だとは思うが、あるに越したことはない。
「ちょっと復元してもらいたいデータがあるんだけど……どうやって送ろうかな」
サイトのアドレスぐらいなら口頭で十分だったが、これはデータだ。バイナリエディタで開いたものを口頭で伝えるわけにもいかないし、メールで送るにしても容量が大きすぎる。コピーしたSSDを郵送するという手もあるが、商売の都合上バーミリオンは郵送を嫌うので、避けたほうがいいだろう。
うーんと唸っていると、手っ取り早く済ませたいのか彼女はこう提案してきた。
『じゃあ私が取りに行くよ』
まあ確かにそれが一番確実だろう。
「わかった。事務所まで来る?」
『うーん……やっぱりいつもの喫茶店がいいかなあ』
いつもの喫茶店――この前会った時にも使ったところだ。
「わかった。時間は――」
その後、簡単な内容を取り決めて、電話を切る。これぐらいで話が通るのだからありがたい。
次は、アレクの逃走ルートの推測だ。
彼の時速と休憩時間から、彼が今日どこまで逃げたか、これからどこに逃げるのかが推測できる。そしてそれがわかれば、いずれ彼が見つける潜伏先というのも、自ずと見えてくるものだ。
本棚から、第三層の地図を出して、床に広げる。これは少し古い地図だが、ここ最近で大きな開発はなかったはずなので、これで十分だろう。いろいろ書き込んだりする場合は、こちらのほうが便利なのだ。まあ、使い捨て紛いのことをするのは少々勿体無くもあるのだが。
マーカーペンは、机の引き出しにしまってあったものを使う。六色セットのスグレモノだ。
まず、例の倉庫街を四角で囲い、アレクの家を丸で囲う。
それから北西に扇状の枠を書き足した。これはアレクの跳躍距離から概算した、彼の二十時間での移動距離だ。彼が逃走したのが、およそ午前十時。翌日の活動再開を午前六時と見越しての算出である。
内、実際に移動するのは十六時間。休憩を合計で一時間とし、三時間は睡眠とした。少し睡眠を少なめに設けたので、実際はもう少し狭い範囲になるだろう。昔であれば一日ぐらいなら眠らないという選択肢もあるのだが、彼が能力を使って逃げている以上それはありえない。超能力の連続使用は、どんなものであれ脳に負担をかける。眠らずに一日ぶっ続けで逃げ続けるというのは、仮に屈強な精神を持っていても不可能だ。
ならば、この扇状の範囲内のどこかで、今日の睡眠を行っていることになる。
夢中で逃げ続けたせいでどこかで行き倒れている可能性も無くはないが、恐らく途中で冷静になってどこか安全なところで休憩を取るだろう。軍人でもあるまいし、疲労困憊の中で二十時間以上も緊張状態を保ち続けるのは、無理だ。
そして休憩地点に定めたポイントは、十二時間以上移動した先で、なおかつ人目につきにくいところで、その上無防備な状態でも安全な場所。となれば、場所は限られてくる。
例えば、この公園。
この辺り一帯は治安の良い住宅街になっており、夜間に出歩く人影も極めて少ない。小さな小屋もあるので、これほどまでに休憩に適した場所はないだろう。
間違いなく、明日はここから移動を始める。方角は……恐らく北西だ。
翌日の移動時間は、二十時間。翌々日以降は、疲労も勘案して正味十四時間から十六時間といったところだろう。扇型で絞る都合上、日を追うごとに範囲は膨大に広がっていくので、あまり時間はかけられなかった。
翌日以降の彼の休憩地点を、ざっと洗い出してリスト化する。日を追うごとに候補が増えていくので、待ち伏せができるのは三日以内と考えたほうがいい。
因みに、あの後部屋で彼の財布を見つけたので、交通機関を使われることはなかった。まあ、どこかで窃盗でもすれば話は別だが……それはそれで足がつくので彼も避けるだろう。
逃げ慣れていない今の彼は、とにかく遠くへ逃げることを優先するはずだ。どこか追手の来ない落ち着ける場所まで、逃げ続けるだろう。
「……ん?」
少し、引っかかることがあった。
北西には、他層へ移動するためのエレベーターがあったはずだ。
北西のエレベーターは、ジェーンの記憶が正しければ、古いタイプで無人式だ。追われる身であろうとも、引き止めるものは存在しない。逃げるのにはうってつけのスポットだ。
とにかく遠くへ逃げたいのなら、それを見逃すわけがないのではないか?
むしろ、北西に逃げたことすら最初からそれを見越していた可能性がある。
エレベーターまでは、ここから三日と半分。他の層に逃げられれば、ジェーンが個人で追うのは一気に難しくなる。明確なタイムリミットが示されてしまった瞬間だった。
しかしそこは、逆に考えれば絶好の待ち伏せスポットになる。不確定な休憩地点で待ち伏せても、素通りされてしまう可能性が十分に存在するからだ。ここならば、絶対にアレクが現れる。
幸いなことに、それはリニアモーターカーを使えば大してかからない位置にあった。待ち伏せは可能だ。
次。お待ちかねの、映像の精査である。これはアレクの能力の詳細を知るのに、とても効果的だ。なんたって、何度も繰り返して見ることができるのだから。
殺害されたという看守の三人は残念だが、アレクは捕まえるべきだ。別に彼らの魂にどうこうなどと言うつもりはないが、この映像は、有効に使わせてもらう。有用な証拠は余さず活用するというのが、ジェーンのポリシーだった。
映像の始まりは、獄々普通の刑務所の光景だった。一般的な牢屋のイメージは今でも薄暗くジメジメとした地下の監獄だが、実際にそのような環境の刑務所はもう存在していない。あるとするならば、それはアトラクショの類だろう。今の主流は、白を基調にした、一見すると清潔な内装だ。しかし上から下まで白一色なことと、どうやっても消せない独特の悪臭が、異質な雰囲気を放っている。刑務所の環境は人権団体などの活動で時代が進むに連れ改善されていったが、それでも収容されている人間の問題で居心地のいい空間には成り得ていないのが現実だった。
そんな平々凡々な刑務所に、突如衝撃が走る。本来であればありえない光景。誰も予知できなかったが故に、その悲劇は起こった。
牢屋の外に、不意に現れた囚人服の男。
彼は袖口から刃物を取り出すと、おもむろに看守の腹部に突き立てた。突然の出来事に動揺した看守は、慌てて自己防衛を図るも失敗。腹部を掻っ捌かれてその場に倒れこんだ。
男は看守から拳銃を強奪。応援に駆けつけた看守二人に発砲。内一人は脳症を飛び散らせて絶命した。もう一人も片膝をついて倒れ、追撃の銃弾と斬撃を受けて息を引き取った。
更に両方向から応援が駆けつけるも、男は刃物を投擲した後、威嚇射撃を行いながら逃走。瞬間移動を二回行った時点で、画面から消えてしまった。
これが、アレク逃走の一部始終である。
重要なのは、彼の大立ち回りではなく逃走の――跳躍の瞬間その時だ。例えば、応援の看守が進行方向から現れた際にアレクは一瞬だけもたついているのだが、これをスロー再生すると一瞬だけ彼が消えているのがわかる。これは貴重な映像だ。
何度も繰り返し再生することで、細かいデータを入手。彼の能力の全容が、ようやく見えてきた。これでようやくあの能力への対策が立てられる。
行動の指針が決まったら、後はその通りに行動するだけだった。
※
確保のヴィジョンは浮かんだが、しかしやることはやっておく。
結局カガミはしばらく寝ていたらしく、今日の午後改めて合流することになった。彼女は午前中でも良かったらしいのだが、生憎午前はジェーンの都合がある。
その都合は、ジェーンの予想に反して指定通りの時間に現れた。
「おまたー」
彼女は遅刻するものだとばかり思っていたので、ジェーンは既に遅い朝食であるスクランブルエッグトーストとコーヒーを注文してしまっていた。たまにはハッシュドポテト以外を食べようと思った結果が、このザマである。
そのために、ジェーンはバーミリオンに朝食の一部始終を観察されることになってしまった。
「……」
「相変わらず食べるの遅いねー」
まるで初めてペットに餌をあげた子供のように、咀嚼の一挙動ですら見逃さんとする視線。あまり気分のいい視線ではない。おかげで味もほとんどわからなかった。
思えば、彼女と食事にでかけた時は、いつもこうだった。それこそ、彼女がマキシーン・クラブマンを名乗っていた頃からだ。先に食べ終えた彼女が、楽しそうにジェーンの食事風景を観察する。その度にジェーンはいい顔をしなかったが、バーミリオンが意に介したことはない。
ジェーンには、なぜ彼女が他人の食事にそこまで興味を示すのか、まったくもって理解できなかった。
これ以外にも、彼女がジェーンに行うあれやこれやは、ジェーンの常識を平気で逸脱する。
ある年の誕生日には赤い花束を渡してきたし、季節の概念なんて自分たちの生まれるかなり前に消滅したのに 「春になったら桜を見に行こうね」 だとか言い出したし、つい最近 「クリスマスは楽しみにしててね」 などと言ってくる。クリスマスに彼女は一体何をするつもりなのだろうか。酔っぱらっている時に 「ずっと変わらない二人で居ようね」 と言われたこともあり……まあ、この関係を断ち切るつもりはジェーンにも毛頭ないが。
(ただ好かれてるだけなのかなあ……)
別に嫌われているわけではないだろうし、こちらも彼女に嫌悪感を抱いたりはしていない。ただどんな名探偵でも他人の気持ちは推測する他無いという例に漏れず、ジェーンにも彼女の本当の気持がわからなかった。まあ、ここまで何を考えているのかわからない相手というのも、なかなかに珍しいものなのだが。
「……ごうちそうさまでした」
胸の前で手を合わせ、小さく口にする。 『いただきます』 と同じように律儀に毎回唱えているが、意味は理解していなかった。
ジェーンが食後のコーヒーを口にすると、待ってましたと言わんばかりにバーミリオンが手を合わせる。
「じゃ、本題に入ろっか」
その意見には、一ミクロンも異存はない。
ジェーンは、アレクの日記が入ったSSDをテーブルの上に置いた。
「昨日言った通り、これを復元してほしいの」
受け取ったバーミリオンは、それを自前のバッグに入れながら言う。
「ふーん……ところでこれ、何?」
「重要参考資料……ってところかな」
あまり多くは語らない。まあここでジェーンが秘密にしたところで、復元中にバーミリオンが中身を読めばこれがなんなのかはわかるだろう。
「私の情報は役に立ったのかな?」
私の情報――彼女に依頼して抜き出してもらった、アクセス履歴だ。アレクに辿りつけたのは、アレのおかげとも言える。
「まあね」
「くれぐれも婦警さんにはバレないようにね」
「わかってる」
彼女の存在が法的に黒というのは重々承知だ。今もこうして、カガミと彼女が接触しないように会う時間をずらしている。
「ところでこれ、犯人のパソコンから引っこ抜いたデータでしょ? よくそんなの抜けたね」
バーミリオンに復元を頼むようなデータで、かつ重要参考資料……中身の子細まではわからずとも、それがどんなものなのかぐらい、彼女もお見通しなのだろう。
「まあ、いろいろと頑張っちゃってね」
ジェーンは自慢気に胸を張ってみせる。が、バーミリオンはどこかおかしそうに笑い声を漏らした。
「……なにさ」
ジェーンが半眼で睨みつけると、彼女は 「ごめんごめん」 と誠意のない謝罪を口にしつつ、こう続けた。
「だってさ、そんな苦労しなくても、ツーツーにはパスワード入力画面に致命的な脆弱性があるから簡単に突破できるんだよ」
それは決して笑いながら言うようなことではないと思う。パスワード入力画面に脆弱性があって突破されるなんて、本末転倒もいいところだ。
「なにそれ知らない」
因みにツーツーというのは、昨日ジェーンが難儀したアレクのパソコンのOSの愛称である。22だからツーツー。
「まあ私ぐらいしか知らないしね。そのおかげでツーツー使ってる企業の情報は私に筒抜けだけど」
刹那、今後の捜査のために教えてくれと頼もうと思った。が、すぐに思いとどまる。まず教えてくれるかどうかという問題はともかくとして、そもそもそんな世界がひっくり返るような情報を知って、ジェーンの精神が耐えられる気がしなかった。
ジェーンは知っている。第四層の政府機関はかなりの割合でそのOSを使っていると。三層でも、一部監視カメラの制御に使われているとかなんとか。後はエレベーターの制御なんかにも使われていた気がする。
「へえ、そうなんだ……」
そのせいで、引き笑いしかできなかった。今目の前にいる彼女が、仮に特大の悪意を持って行動したとすれば、この世界は容易に滅んでしまうのではないだろうか。それも、超能力とはさして関係のないところで。
友人が知らないところでそんな力をつけていたことに、内心で恐怖せずにはいられなかった。
……まあ、それでも彼女を避けようとは微塵も思わないのが、二人の交流が今現在まで続いている理由なのだろう。
彼女も、行為の意味を理解しているからか、あるいは生業の存続に関わることだからか、いつもの様に冗談めかして 「教えてあげようか?」 とは言わなかった。
「自力でパスワード解除できたのは凄いよね。私だったら、とっととブルートフォースかけてるよ」
「これでも探偵だからね。ダイイング・メッセージとか、暗号解読は十八番よ」
再びジェーンが得意気に言うと、バーミリオンはわずかながら声に呆れの色を滲ませた。
「普通探偵はそんなことしないけどね……」
不服である。ジェーンは間髪入れずに言い返した。
「やるでしょ。ほら、漫画とかゲームで」
「よくそれで探偵になれたよ……」
滲み出した呆れが声色の全てを染める。分厚い瓶底眼鏡越しに、彼女が半眼になるのが見えた。
まあ確かに自分でも最初は半信半疑だったが……それは努力の賜物ということにしてある。やってやれないことは、あまりない。
「……さて」
バーミリオンは会話を断ち切り、席を立つ。
「急だから合間合間になっちゃうけど、中身の復元はやっておくよ。容量によっては、ちょっと時間かかっちゃうかもしれないけどね」
言うと、彼女の眼鏡が傾く。光の反射でレンズの向こうは見えないが、彼女の眼鏡がこうして傾いた時は、その奥でバチコーンとウィンクしているのだ。バッチリ任せろという意味である。
「お願いね。報酬は?」
「七番」
「オッケー」
バーミリオンと別れたら、次はカガミとの合流が待っていた。
※
「……ん?」
指定時間の、きっかり一時間前。ジェーンが待ち合わせ場所の噴水の前に行くと、ちょうど反対方向から見覚えのある人影が歩いてきた。
「おや……」
どうやら相手もこちらに気づいたらしい。やはりトレンチコートは目立つのだろうか。
「早いねえ、カガミ」
噴水の前で合流し、ジェーンは冗談めかして言う。カガミは少し驚いているようだが、決して声色は荒立てずに言葉を紡ぐ。
「その言葉、そっくりそのまま返すよ」
まさか自分以外にも予定の一時間前に来る人がいるとは思わなかった。確かに相手の職業を考えれば、行き過ぎた几帳面もわからないではないが……しかし、警察といえば多少横暴なイメージがあるので、少し意外だ。
あるいは、カガミ個人の性質なのかもしれないが。
お互いが一時間早く来たのだから、別に取り決めた時間を待つ必要はなかった。
「それじゃまず、私から」
ジェーンはデバイスを開き、一枚の写真を表示する。
「これは私が昨日寝る前に作ったマップ。アレクの休憩ポイント候補地と、最終目的地をマーキングしてある。赤線は、ついでに割り出した、一番可能性の高いルート」
カガミはそれを見て、目を丸くした。
「……どうやってこれを?」
待っていた通りの良い反応だ。ジェーンは胸を張って答える。
「昨日測ったデータを基に、推測したの」
「へえ……」
カガミは興味ありげに地図を眺めつつ、何か腹の奥に抱えていそうな声を漏らした。
ひとしきり眺めた後に、カガミは懐から何やら取り出す。
「このマップは、多分正解だよ」
言いながら差し出してきたのは、三枚の写真だった。見たところ、どこかの建物の前――アングル的に、防犯カメラの画像だろう。
「これは昨日、私が仮眠室で爆睡してる間に送られてきた写真。よく見ると、三枚とも男が写ってる」
トン、トン、トン、とカガミがそれぞれ指し示す。いずれの写真にも、確かに同じ男が写っていた。
「警察のデータベースと照らしあわせた結果、この写真の男はアレクだった。それで、場所はそれぞれ――」
言いながら、今度は懐から地図を取り出す。
「ここと、ここと、ここだ」
その三点はまさに、ジェーンの推測したルート上に存在していた。また、スミに表記されている撮影時間から、所要時間もおおよそ推測通りだとわかる。
地図に写真を並べながら目を細めたカガミは、感嘆の息を漏らす。
「……本当、よくわかったものだよ。競馬占いでアレクの家を当てたって聞いた時も驚いたけどね」
そういえば、彼女にはそんな言い訳をしていたのだった。本当に競馬占いを信じているのかどうかは不明だが、つい数時間前に言われたように、バーミリオンのことを話すわけにはいかない。
「探偵だからね」
これだけ言っておけばいいだろう。
「さて、これを踏まえて、私達はエレベーターで待ち伏せしようと思うんだけど」
さっさと本題に入る。
「ここならあんまり人は来ないし、周囲も開けてて逃げても探しやすい。日取りまで余裕もあるし、いいと思うんだ」
カガミは頷き、肯定した。
「確かにそれがいいね。警察としても、アレクに多層へ移動されると厄介だ。管轄の問題もあるし……」
話がスムーズに進むのは本当にありがたい。ジェーンはグイグイと押し進める。
「決定だね。ところで、捕まえるための方法だけど……」
ジェーンが言いかけると、カガミは腕を組み瞑目した。
「瞬間移動は厄介だ。封印用の手枷もあるけど、それをつけるまでがね。何か対策があればいいんだけど……」
どうやらこれは彼女も考えているようだが、なかなかいい案が思い浮かばないらしい。因みに跳躍を封じる手枷はジェーンも存在だけ知っていた。警察は他にもいろいろとアンチ超能力のグッズを持っているらしい。
が、それをつけるまでが問題だ。
八方塞がりか?
いいや、そんなことは決してない。
なぜならば。
「私にいい考えがある」
ジェーンは既に、アレク攻略への道標を掴んでいるからだ。
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