限りなく、薄い青の物語。

始まりから人を魅了する。

辛いものも背負いながら、それでも日常をあるがままに過ごしていく、二人に対して心を打たれました。

そして、淡く切ない距離感。

彼女が感じた居心地の良い距離感は、読んでいる者には歯がゆく、あと一歩の距離がなんとも言えません。

踏み込めば壊れるかも知れない。だから、その場にいるが、数ミリ、数センチと、一歩に満たない近付きを二人は知らない振りをする。

人々の心境がよく分かる物語です。