挿話拾/氷の貴公子
炎の大陸にあった
その最中に同じ境遇で炎の大陸を彷徨っていた
そして
炮炎自身も元々、流れ者だったからか、村に流れ着いた麗羅と凍浬を非常に可愛がった。
その後、統一戦争後の
凍浬は炮炎や
しかし、その麗羅は凍浬には見向きもせずに炮炎、そして炮炎を失ってから後は燿炎へと想いを寄せる事になる。
麗羅からすると凍浬は家族の様なもので、恋愛の対象とは為り得なかった。
そんな事とは露知らずの周囲の者達は麗羅に対して一部で、麗羅の趣味に対する疑問を口にしたりする。
それを耳にした麗羅は時に暴れたりする事もあったが、凍浬はそんな麗羅に対して、愛想を尽かす訳でもなく、ただ見守る事に徹していた。
因みに凍浬は前述でも述べた通りに氷の精霊の守護を受けているのだが、氷の魔法に関しては、露衣土と同等、或いは、それ以上の使い手であるとの評判を得られる程に成長をしていく。
実際に反乱軍が露衣土帝国と戦いを続けていく上で、凍浬の行使する氷の魔法は欠かせなかった。
麗羅の成長が反乱軍の中で大きかったのと同様に、凍浬の成長も反乱軍の中で大きく戦況を左右したのである。
炮炎の炎の魔法だけでは炎の精霊の守護を受けた者や風の精霊の守護を受けた者を倒す事は出来ない。
その様な事から、炮炎の他に炎の精霊の守護を受けた者以外で尚且つ、高いレベルでの攻撃魔法を使いこなせる者を反乱軍は必要としていたのである。
そんな反乱軍の弱点を上手い具合に凍浬の成長が埋めていく事になった。
また精霊の星の出生率を考えてみても、戦う相手には炎の精霊の守護を受けている者が多くもなる。
その様な事まで考えると、反乱軍の中で事、戦闘においては、炮炎以上に凍浬の方が重要な役割を担う様にもなっていく。
しかし同じ氷の精霊の守護を受けている露衣土には氷の魔法は効き目がないので、凍浬自身が露衣土を倒す事は出来ない事を理解していた。
だから炮炎を失った際に一時的に反乱軍のリーダーになりはしたが、燿炎が反乱軍に加わる際にすんなりと燿炎にリーダーの座を譲ったのである。
それというのも凍浬自身は自分がリーダーには向いていないとも思っていたので、ある意味では、燿炎がやってくる事を何処か待ち望んでいたりもした。
そういう意味で、凍浬は燿炎にリーダーの座を押し付けたと言えるのかもしれない。
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