概要
俺は帰り道。あいつらは第一話。
まだ何者でもない、ただの人間。
荷物が重いから、木彫りの竜をくれてやる。
読めないから、拾った本を捨てる。
面倒だから、仲間になるのは断る。
それで終わりだ。というか、忘れる。
けど何日か経って別の街に着くと、酒場でこんな話を聞く。
「竜の背に乗るのが出たらしいぞ」
「へえ」
「鉄の村の生まれだと。坑夫上がりだそうだ」
「そうか」
「あんた、驚かねえな」
「俺には関係ない」
関係ない。たぶん。
そいつらがどこまで行くのかは知らない。
俺は今日も歩いている。
「やべ、また路銀なくなった」