概要
俺、異世界をアニメだと思ってる
視聴者の皆さん。
聞こえていますか?
……いや、聞こえているわけがないか。
それでも、俺は話しかける。
なぜなら――俺には、あなたたちの存在が分かるからだ。
俺の名前はシン。
前世では、俳優をしていた。
得意な役は、決まっていた。
無口で、冷静で、何を考えているのか分からない男。
長い黒いコートを着て、意味深なことを言い、敵を一瞬で倒す。
そういう役ばかりだった。
そして俺は、それを完璧に演じてきた。
……まあ、演じていただけなんだけどな。
ところがある日、俺は死んだ。
そして目を覚ますと――
「……おぎゃあ」
赤ん坊になっていた。
待て。
ちょっと待て。
これはどういうことだ?
俺は自分の小さな手を見つめた。
握る。
開く。
もう一度、握る
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