概要
その感染例は実在したのか?
未知の感染症が流行しはじめたある国では、患者に番号をつけることで不安を管理していた。感染経路、発症日、接触歴。すべてが表に収まるはずだった。だが、最初に死んだ老女には番号がなかった。彼女は「死亡第一号」でありながら、感染者としては数えられない。役人たちはその空白を「関連例」と呼び、やがて「市中」という便利な言葉で片づけていく。数字にできるものだけが現実になる世界を描く、シニカルなブラックユーモアSFショートショート。
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