★
0
概要
二階級特進。ただし、まだ死んでいない。
本作は漫画原作脚本です。セリフとト書きで構成しています。
東部戦線、ハドニツァ川。
本隊は渡った。大砲も、荷車も、指揮官も、先に渡った。
残されたのは、所属も練度もばらばらな寄せ集め、千百八十七名。
命令は一つ。夜明けまで、ここで持ちこたえろ。
平民出身の中尉ハンス・シルテンは、その場で少佐に野戦昇進する。
二階級。死んだ者に贈られる階級だった。
「特進の前渡しだ。縁起でもネェ」
彼は野原を見渡して、こう言った。
「掘りましょう」
塹壕を掘り、単発銃を三人一組で回し、守れない陣は捨て、追撃は橋ごと断つ。
そして千百八十七人分の遺書を書かせ、その全員の名を、名簿もなしに覚えていた。
――五百二十三名を連れて、この男は生きて帰る。
数日後、西の屋敷に、一通の書類が届く。
誰も
東部戦線、ハドニツァ川。
本隊は渡った。大砲も、荷車も、指揮官も、先に渡った。
残されたのは、所属も練度もばらばらな寄せ集め、千百八十七名。
命令は一つ。夜明けまで、ここで持ちこたえろ。
平民出身の中尉ハンス・シルテンは、その場で少佐に野戦昇進する。
二階級。死んだ者に贈られる階級だった。
「特進の前渡しだ。縁起でもネェ」
彼は野原を見渡して、こう言った。
「掘りましょう」
塹壕を掘り、単発銃を三人一組で回し、守れない陣は捨て、追撃は橋ごと断つ。
そして千百八十七人分の遺書を書かせ、その全員の名を、名簿もなしに覚えていた。
――五百二十三名を連れて、この男は生きて帰る。
数日後、西の屋敷に、一通の書類が届く。
誰も
おすすめレビュー
書かれたレビューはまだありません
この小説の魅力を、あなたの言葉で伝えてみませんか?