概要
猫は視えん。つまり、生きとる。
東芝悟、三十二歳、無職歴三十二年。実家の二階で静かに暮らしていたある朝、目を覚ますと枕元に従姉が正座していた。村上千鶴子、三十五歳。実家の民宿をセクハラ発言で追い出された霊能者である。
千鶴子に視えるのは、その場にいる死者だけ。未来は視えない。会話もできない。幽霊の言葉を一方的に取り次ぐだけの身も蓋もない辻占いは、なぜか駅前で評判になっていく。
そんなある日、占いの机の前に中学生の少女が立つ。依頼は、二週間前にいなくなった地域猫の捜索。千鶴子は少女を視て、言った。「猫は視えん。つまり、生きとる」――探すのは、無職の仕事になった。
河川敷を歩き、貼り紙を読み、聞き込みを重ねるうち、悟は気づく。この猫探しは、何かがおかしい。
死者が視える従姉と、生きているものを探す従弟。恋愛要素ゼロの疑
千鶴子に視えるのは、その場にいる死者だけ。未来は視えない。会話もできない。幽霊の言葉を一方的に取り次ぐだけの身も蓋もない辻占いは、なぜか駅前で評判になっていく。
そんなある日、占いの机の前に中学生の少女が立つ。依頼は、二週間前にいなくなった地域猫の捜索。千鶴子は少女を視て、言った。「猫は視えん。つまり、生きとる」――探すのは、無職の仕事になった。
河川敷を歩き、貼り紙を読み、聞き込みを重ねるうち、悟は気づく。この猫探しは、何かがおかしい。
死者が視える従姉と、生きているものを探す従弟。恋愛要素ゼロの疑
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