概要
二十年前の亡き両親から届いたのは、涙を忘れた僕への贈り物。
高校3年生の春、両親を不慮の事故で亡くした唐沢祐一。世間知らずだった祐一と妹は、信頼していた顧問弁護士に合法的に会社や大半の資産を奪われ、理不尽な泣き寝入りを強いられる。「大学受験を控えた妹を守らなければ」――その一心で、自分の交渉力不足を言い訳にしながらも、心を閉ざして必死に生きてきた祐一。それから数年後。20歳になった彼の元に、謎の配達員が現れる。届けられたのは、20年前に預けられたという「時の宅配便」。差出人は、とっくに亡くなったはずの両親だった。疑いながらも箱を開けた祐一が目にしたのは、幼い日の思い出の品と、一通の手紙。そこに綴られていた若き日の両親の言葉が、祐一がずっと抑え込んできた感情を解き放ち、止まっていた兄妹の時間を動かしていく。過去からのバトンが未来を照らす、優しく切ない現代ヒューマンドラマ。
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