概要
夫のリップが、部下の手に渡った瞬間から、すべてが壊れた。
美咲は三十六歳。経理部に勤める既婚者で、子供もいる。セックスレスの日常を、夫が誕生日にくれた濃い赤のリップだけで埋めている。毎朝丁寧に塗るその色を、上司の黒川は会議中に「今日はいつもより赤いな」とだけ言った。残業の会議室で、黒川は美咲の唇に触れようとした。美咲は逃げたが、リップを机に置き忘れた。翌朝、それを拾ったのは部下の莉奈だった。莉奈はリップを自分の唇に塗り、「課長候補、降りる気ある?」と微笑んだ。
おすすめレビュー
書かれたレビューはまだありません
この小説の魅力を、あなたの言葉で伝えてみませんか?