概要
カティアの菓子は、七年のあいだ一度も宴の卓に出たことがない。
甘くないからだ。色も地味で、飾りもない。「好きでやってるんでしょう」と言われるたび、カティアは訂正しないできた。説明すると、長い。
当主の弟のエリクだけが、用もないのに厨房へ来る。なぜ来るのかは、三年、一度も言わない。
新しい若夫人が都から菓子職人を連れてきた日、カティアは暇を出された。誰も止めなかった。理由を訊く者もいなかった。
婚礼の宴に、金と砂糖の細工が並ぶ。その卓の中央で、大奥様が一口も召し上がらない。
甘くないからだ。色も地味で、飾りもない。「好きでやってるんでしょう」と言われるたび、カティアは訂正しないできた。説明すると、長い。
当主の弟のエリクだけが、用もないのに厨房へ来る。なぜ来るのかは、三年、一度も言わない。
新しい若夫人が都から菓子職人を連れてきた日、カティアは暇を出された。誰も止めなかった。理由を訊く者もいなかった。
婚礼の宴に、金と砂糖の細工が並ぶ。その卓の中央で、大奥様が一口も召し上がらない。
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