概要
王宮大晩餐→二輪。串焼き一本→振り切れる。
国の北、凍え峠の稜線に〈灯環〉という光の輪が架かっている。峠の向こうの凍えを、この国へ入れずにいる輪である。
その輪を保つ燃料が、聖女ひとりの「その日あらたに嬉しかった量」だった。
単位は輪。目盛りは〇から二十まで。日没にその日の刻みを足したものが日締めになり、一日十二輪を割れば、輪は薄れる。
新しい聖女に選ばれたのは、灰通りの路地裏で育ったセリカ、十七歳。
屋根がある。栓をひねると熱い湯が出る。今日、ごはんが二回ある。――それだけで、最初の七日の平均は十六・四輪だった。
宮廷は喜び、いっそう手を尽くす。
歓迎の大晩餐、二百四十品――二輪。
金剛石を溶かした湯浴み――〇輪。
その帰り道、屋台でもらった串焼き一本――計測不能。
〈灯環の理〉二条。数えるのは、予期と実際の
その輪を保つ燃料が、聖女ひとりの「その日あらたに嬉しかった量」だった。
単位は輪。目盛りは〇から二十まで。日没にその日の刻みを足したものが日締めになり、一日十二輪を割れば、輪は薄れる。
新しい聖女に選ばれたのは、灰通りの路地裏で育ったセリカ、十七歳。
屋根がある。栓をひねると熱い湯が出る。今日、ごはんが二回ある。――それだけで、最初の七日の平均は十六・四輪だった。
宮廷は喜び、いっそう手を尽くす。
歓迎の大晩餐、二百四十品――二輪。
金剛石を溶かした湯浴み――〇輪。
その帰り道、屋台でもらった串焼き一本――計測不能。
〈灯環の理〉二条。数えるのは、予期と実際の
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