概要
『敵だろうと、死なせたくない者は死なせない。それだけだ』
父王を殺したのは、敵国の英雄だった。
魔法大国アステリア王国。
若くして王位を継いだ女王ラウラは、即位の日に一人の男を処刑台へ送ろうとしていた。
敵国最強の宿将。
幾多の戦場を勝ち抜き、『灰狼』の異名で恐れられた男──マティアス。
彼こそが、父王を討った張本人だった。
だが、真実のみを映し出す女王の瞳、真偽眼《トゥルー・ヴィジョン》を通して視えたものは、憎悪でも野心でもなかった。
そこにあったのは、すべてを失った者の深い悲しみ。
王を殺した罪。
王妃を救えなかった後悔。
護れなかった少女への贖罪。
すべてを抱えながら、マティアスは一人で戦い続けていた。
そして、十七年間ただ一人でその罪を背負い、
自らの命を差し出すことで戦争の終わりを願っていた。
「理由を知れば、また誰かが
魔法大国アステリア王国。
若くして王位を継いだ女王ラウラは、即位の日に一人の男を処刑台へ送ろうとしていた。
敵国最強の宿将。
幾多の戦場を勝ち抜き、『灰狼』の異名で恐れられた男──マティアス。
彼こそが、父王を討った張本人だった。
だが、真実のみを映し出す女王の瞳、真偽眼《トゥルー・ヴィジョン》を通して視えたものは、憎悪でも野心でもなかった。
そこにあったのは、すべてを失った者の深い悲しみ。
王を殺した罪。
王妃を救えなかった後悔。
護れなかった少女への贖罪。
すべてを抱えながら、マティアスは一人で戦い続けていた。
そして、十七年間ただ一人でその罪を背負い、
自らの命を差し出すことで戦争の終わりを願っていた。
「理由を知れば、また誰かが
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