概要
街で偶然、見かけた別れた妻には子供がいた! 俺にた子供が・・・
近藤裕一は、新宿の交差点で立ち止まった。午後三時。曇り空がビルの谷間に重く垂れ込めている。彼は左手に、今日の出張先で買ったばかりの手土産の箱を持っていた。妻・優奈が好きな、銀座の老舗のケーキだ。
久しぶりの早い帰宅だった。彼は足早に家路を急ぎながら、スマホで優奈にメッセージを送った。
「今から帰る。ケーキ買ったよ。」
既読はすぐについた。しかし、返信はなかった。
その時、彼は向かいの歩道に、見覚えのある後ろ姿を見つけた。優奈だった。彼女は何かを隠すようにうつむきながら、灰色のビルの陰へと入っていく。その隣には、スーツを着た男の姿があった。
裕一は、そのビルがラブホテルであることを知っていた。彼は、その場で固まった。手土産の箱が、地面に落ちた。
それが、すべての始まりだった。
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