概要
王になるのは兄。狼騎士になるのは弟——そのはずだった。
森の王国ウルンカムに、十三歳の双子の王子がいた。新月の夜に生まれた王太子リュスリートは自信にあふれた活発な少年。五時間遅れの朝日と共に生まれた第二王子エリュムは病弱で足も不自由だが聡明で、いつか国王になった兄を支えることを夢見ていた。性格も見た目も正反対の二人だが、「二人で一つ」の仲の良さだった。
十四歳の誕生日を二日後に控え、エリュムは予言によって「狼騎士」に選ばれる。狼騎士とは、国を守るために捧げられる生贄だと信じられていた。双子は儀式が行われる「狼騎士の聖堂」へ向かう。
聖堂では、叔父ペクタル伯爵が双子を待ちかまえていた。ペクタルは目の上のたんこぶなリュスリートを消し、病弱なエリュムを王にして、自らが摂政となり権力を手に入れようと企んでいた。
一方、巫女で伯爵令嬢のミルディンは
十四歳の誕生日を二日後に控え、エリュムは予言によって「狼騎士」に選ばれる。狼騎士とは、国を守るために捧げられる生贄だと信じられていた。双子は儀式が行われる「狼騎士の聖堂」へ向かう。
聖堂では、叔父ペクタル伯爵が双子を待ちかまえていた。ペクタルは目の上のたんこぶなリュスリートを消し、病弱なエリュムを王にして、自らが摂政となり権力を手に入れようと企んでいた。
一方、巫女で伯爵令嬢のミルディンは
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