概要
捨てられた私を、彼だけが「人材」として名指しした。
「お前は正しすぎる。この家にはいらない」
侯爵家の帳簿を立て直し、領地の破綻を防ぎ、兄が見落とした契約の罠まで指摘した令嬢リディア。
だが、その有能さを疎まれた彼女は、父から追放され、婚約者からも「君は妻には向かない」と婚約を破棄されてしまう。
行き先は、王国最北端。
待っているのは、四十を過ぎた元軍参謀――ヴィクトル・ヴァルツァー辺境伯。
彼には奇妙な噂があった。
何人もの令嬢を「花嫁候補」として迎えながら、誰一人として妻にせず、全員を送り返している、と。
ところが、リディアの招請状にはあり得ない一文が記されていた。
『招請者指定候補 リディア・グレイスフォード』
彼女は、最初から名指しされていたのだ。
そして北境へ着いたリディアに、ヴィクトルは顔立ちも持参金も尋ねなかった
侯爵家の帳簿を立て直し、領地の破綻を防ぎ、兄が見落とした契約の罠まで指摘した令嬢リディア。
だが、その有能さを疎まれた彼女は、父から追放され、婚約者からも「君は妻には向かない」と婚約を破棄されてしまう。
行き先は、王国最北端。
待っているのは、四十を過ぎた元軍参謀――ヴィクトル・ヴァルツァー辺境伯。
彼には奇妙な噂があった。
何人もの令嬢を「花嫁候補」として迎えながら、誰一人として妻にせず、全員を送り返している、と。
ところが、リディアの招請状にはあり得ない一文が記されていた。
『招請者指定候補 リディア・グレイスフォード』
彼女は、最初から名指しされていたのだ。
そして北境へ着いたリディアに、ヴィクトルは顔立ちも持参金も尋ねなかった
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