概要
春嵐 散らさば散らせ この花弁 吹き荒らせ 薄曇りと涙
私は、貴方を失っても、歩いて行かねばなりません。
桜が、散っていました。春が来たばかりなのに、実ったと身に沁みて感じた時には、満開は終わっていたみたいです。風に打たれて散る花びらが川面に浮かんでいました。
光が反射していたんです。
そう、欠けた月でした。白い雲が架かっていて、私はふと、万葉集の一句を思い出したんです。もう千年も前の歌なのに、見える空は、きっと変わっていないんです。そうして欠けた月は、確かに、少しずつ、その道を進んでいたのでした。
現代の離別を、古語の残響によって、いつの世にも繰り返される人間の営みへ開いていく作品です。
桜が、散っていました。春が来たばかりなのに、実ったと身に沁みて感じた時には、満開は終わっていたみたいです。風に打たれて散る花びらが川面に浮かんでいました。
光が反射していたんです。
そう、欠けた月でした。白い雲が架かっていて、私はふと、万葉集の一句を思い出したんです。もう千年も前の歌なのに、見える空は、きっと変わっていないんです。そうして欠けた月は、確かに、少しずつ、その道を進んでいたのでした。
現代の離別を、古語の残響によって、いつの世にも繰り返される人間の営みへ開いていく作品です。
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