シリーズ第三弾は、事件の「その後」を描いた一編でした。ホストを辞めても夜の街から逃げられない主人公の生き方が、説明的になりすぎず、デリヘルの送迎という仕事ひとつでしっかり伝わってきます。マコトとの対峙シーンが本作の核だと思います。ナイフを向けられる緊張から、二人がレンの本当の気持ちを探り合う会話へと移っていく流れが自然で、憎しみだけでは終わらない余韻を残しています。デュポンの音が再びここで鳴るのも効果的で、前作からの繋がりを強く感じました。「残煙」を読んでからこちらを読むと、喪失の重さがより伝わってくると思います。
夜の街を舞台にした独特の空気感が印象的でした。登場人物たちが抱える後悔や喪失感、言葉にできない想いが静かに描かれていて、読み進めるほど引き込まれます。派手な物語というより、人と人との関係や心の傷に触れるような作品で、読み終えたあとも余韻が残りました。
待望の夢幻シリーズ第3弾❗️ハードボイルド世界にますます磨きがかかり、描かれるのは殺人事件。よりダークさが増して、今までで一番怖いです。眠れない夜にいかがですか。もっと眠れなくなりますよ。
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